3日目
2009年12月30日(水)
やっと後半戦。毎年後半の方が人が増えるんだけど、今年はこの日から一気に増えた。しかも朝から。フェスの客って昼過ぎの2組目やるくらいから増えてくるってイメージだったんだけど、この日は10時頃行ってみたら、入場待ちの列がメッセの外まで並んでた。
ちゃんと朝から来てるのは、この日の1組目がフジファブリックだったからじゃないかとも思う。
この日のEARTHステージは朝から大入りだった。ステージにはちゃんと楽器がセッティングされている。渋谷さんは、いつものようにツェッペリンの「永遠の詩」で登場。
ここに集まった人は志村君を送ろうという意志があってきたんだと思うと言って、1分間の黙祷が捧げられた。こんなに静かなCDJの会場は初めてだった。
その後、今回はバンド側の意志として演奏予定だった曲目のライブ映像を流すことが告げられた。ステージに楽器をセッティングをしたこともバンド側の意志だという。また、スタッフの希望で照明も予定していた通りのものをやるという。そして、渋谷さんはいつもと同じようにアーティスト紹介をして、フジファブリックのステージが始まった。
誰もいないステージにはきらびやかな照明が当てられて、脇のスクリーンにはライブ映像が流されている。会場は普通のライブのように盛り上がる。何とも不思議な感じだった。
1日目に民生が「茜色の夕日」を歌いながら声を詰まらせた場面で自分が泣いたのは、志村の事だけじゃなかったんだなと、このとき思った。清志郎が死んだ時から感じてた現実味の無い漠然とした喪失感だとか、単純に死に対する不安であるとかが、民生の涙を見た時に全て現実なんだと実感してしまったんだと思う。
映像の最後に映し出された志村の写真を見ながら、頭の中には清志郎の姿が浮かんでいた。
うーめんは2度おいしい
本日の食事は、Twitter情報で評判が良かったうーめんを食べてみる事に。太いそーめんといった感じの麺でうまかった。が、そんなことよりも店員の女の子がかわい過ぎて度肝を抜かれた。うーめんをすすりながら、前半の2日間これを逃すなんて何やってたんだと後悔した。
ちなみに、期間中Twitterでいろいろつぶやいたけど、1番反応が良かったのはこの女の子が可愛すぎる件。
本当はこの後休憩するつもりだったけど、今日はスペシャルゲストが来るという情報があったので、GOING UNDER GROUNDを見に行った。
情報通り、まずはキーボードにビークルのケイタイモ。そして、途中のMCを挟んでbloodthirsty butchersの田淵ひさ子も登場して、ボーカル松本素生のソロプロジェクト SxOxU の楽曲を演奏。
そんな何でも有り的なステージ終了後、手を振って客に応えるメンバーを差し置いてゲストのケイタイモが一言「GOING UNDER GROUNDでした」 お前メンバーじゃねぇだろ!
休憩エリアに行ってみるとリクライニング満席だったから、物販エリアの空きスペースに腰を下ろして休憩。ひとりでぼんやり座ってるかわいい子がいたので声をかけようかと思ったら彼氏が現れるという負の方程式を味わった後、GALAXYステージでGRAPEVINEを観賞。「CORE」が聴きたかったんだけど、2曲目にやってくれたから早くも満足。
一気に退場を始める人の波に乗って、トータス松本を見るためにEARTHステージに移動した。
KING GOD 夢助 トータス
ステージ上のトータスは、腹に何か仕込んで太ったように見せた上に、口の中にマシュマロ詰めまくってた。そしてそのままモゴモゴと歌いだすトータス。誰の曲か分かんないんだけど、古いR&Bのカバーみたい。マシュマロのモゴモゴのおかげで声が古いレコードの音みたいになってて面白かった。
カバーを2曲やった後は、肉じゅばんを脱いで普通のトータスに。
この人はホント凄いボーカリストだと思った。ソウルフルで、ステージ上の存在感がまるで清志郎みたいだと思ってたら、最後の曲ではステージ袖に引っ込んだと思ったら呼ばれて出てくるのを何度も繰り返す演出を披露。何度も出てくるってのはウルフルズの時からやってるネタだけど、この日のトータスは明らかに清志郎だった。
清志郎の場合は「Baby 何もかも」という、しっとり始まって終盤盛り上がるラブソングで、最後は倒れてはマントを掛けられて何度も立ち上がるという演出でお馴染み。(元ネタはジェームス・ブラウン)
トータスが歌った曲も同じような構成のラブソングで、袖からマイクのとこまで出てくる歩き方も、「ガッタガッタ!」というシャウトも、まるっきり清志郎だった。
COUNTDOWN JAPANといえば清志郎というイメージだったんだけど、もう二度と見れないと思ってた光景が目の前で展開されてるのを見てたら、嬉しいいのと悲しいのとで泣けてきた。
トータスが終わった後は、OKAMOATO’Sをちょっと見ようと思ってたんだけど、暫くリクライニングチェアで今のステージの余韻に浸った。
大人計画劇場
DJブースに登場したのは、松尾スズキと河合克夫によるTEAM紅卍。初めて見たけど、ネタ満載で笑わせてもらいました。
まずは河合さんがひとりで出てきて、今日はPerfumeのカシユカさんがゲストに来てくれてますと呼び込みをすると、カツラにネグリジェの松尾スズキが登場して全力でダンス。女装したおっさんが全力でPerfumeを踊る。「ど変態」以外の言葉が浮かびません。
その後はマイケル・ジャクソンの衣装に着替えて再登場。か細い声で「I love you」などと調子良くモノマネを披露してたんだけど、歌うつもりだった「Beat It」のCD忘れましたと、まさかの忘れ物。それでも折角だから歌いたいという事で、曲のリフを客に口で言わせるという強行策に出る。
全部言うと息続かないからという事で、左右に分けられたあと「デーデデデデ!」「デーデデッデ!」を交互にひたすら言わされる客。その前でモノマネしながらBeat It歌う松尾。何このシュール空間!
さらには大人計画の元妻子が酒井法子に扮して「蒼いうさぎ」をやったあと、トランスDJと化して警察に連行されたり、同じく覚せい剤でパクられて現在服役中の岡村靖幸を松尾が演じてみたりとやりたい放題。「塀の中に居ても、みんなの力で今ここに居ることになるんだ!」 ならねーよ!
ちなみに警官役を演じていたのはSAKEROCKの源ちゃんで、SAKEROCKで来たかったと漏らしてました。そりゃそうだ。メンバーが田舎に帰ったから出れなかったんだって。それと元妻子は離婚後初めて彼氏が出来たって。どーでもいいわ!
20年目のロック
お笑いタイムも終わって、続いてはGALAXYステージでZAZEN BOYS。体力温存のため大人しく見るつもりだったんだけど、セッティングの時からリズム隊の2人がヤバいセッションしてたから、我慢できずにフロントエリアに移動して、結局もみくちゃ。
幕張でやる時のお馴染みフレーズ「幕張 時に女とまぐわり」も健在。ZAZENの生み出す静と動の緩急は何回聴いても痺れる。やっぱZAZENは鉄板です。
今度こそ休憩だと思ったんだけど、YO-KINGのステージが人少なすぎると言うTwitter情報を見て試しに行ってみた。確かに少ない。裏では東京事変が演奏中。以前も事変の裏は悲惨な事になってたけど、今回もそのようです。椎名林檎、凄すぎる。
YO-KINGのベースはフラカンのマエさんがやってるので、スカスカの人の間を抜けてマエさんの目の前まで移動。オーバーオールじゃないマエさん見てると、リハーサルかと思ってしまう。
曲も良かったけど、MCの明るさを伝染させようって話が印象的だったな。明るさはきっと伝染するし、みんなに広がれば伝染させた自分も明るくなれるだろうって。本人は言った後で「ってな、うまい事言っちゃたりなんかして!」とおどけてたけど、素直に良い言葉だなと思った。
最後はデビュー20周年ということで、20年目のロックを見せてやる!と息巻いたものの、アンプ前のマイクが倒れてて音が拾えずに寂しいギターソロになるというハプニングも。終わった後で「20年目のロックが、まさかこんなに初心者っぽいとは」って笑ってた。
頑張るローディー
本日の締めは曽我部恵一BAND。ソカバンは毎回期待して見るんだけど、毎回期待以上のものを返してくれる。「テレフォン・ラブ」とか「青春狂走曲」とか、楽しいと分かってるつもりでも、実際の楽しさは予想の上をいく。
途中で曽我部さんがギターをステージ袖に投げてローディーが受け取るってのが、いつものお決まりなんだけど、今回は距離が足りずにローディーがダイビングキャッチしてた。ギリッギリ間に合ってなかったな。掴んだけど、ゴツッ!って床に当たる音がしてた。
アンコールでは「STARS」をやったあと、メンバー全員楽器を置いて帰るかと思ったら、アカペラで「Mellow Mind」を歌った。
終わった後ハッピーな気持ちになれる、最高の締めだった。
海浜幕張地獄絵図
終了後、普通に海浜幕張駅までいくと人が多過ぎて駅に入場規制がかかってた。メッセの開いてるホールでやってたGLAYライブの客と被ったたせいらしい。何回も来てるけど、駅の入場規制なんて初めてだった。
ちょっと待ったら入れたものの東京行きの電車とホームは、地獄絵図のような混み具合。自分が乗るのは逆方向なんだけど、そっち見てるだけで気持ち悪くなってきた。