COUNTDOWN JAPAN 06/07

2006年12月29日 11:00

ちょっと遅めの幕張メッセ到着。初日の朝という事もあって、まだそれほど混んではいない。並ばされる事もなくリストバンドを交換しタイムテーブル表を受け取ると、物販クロークエリアへ行ってグッズを物色。

とりあえずオフィシャルの長袖Tシャツを購入。ピーズのTシャツを買うかどうか迷ったけど、散々悩んだ挙げ句、無駄遣いしない男ヒヨスケは、これをパス。フロアの端で今買ったばかりのTシャツに着替えた。

一昨年参加した時は寒さに苦労したので、上に羽織る為にパーカーを持ってこうか悩んだけど、Tシャツ1枚でも行けそうな雰囲気だったので、とりあえず薄手のシャツを取り出し腰に巻く。本当なら300円のコインロッカーで十分なんだけど、後々何かあるかもしれないので今日のところは1000円で1日出し入れ自由のクロークに預けることにした。

ステージが始まる1時まではまだ時間があるので、食事エリアで角煮ラーメンを平らげるとEARTHステージ隣りにある休憩エリアのリクライニングシートで横になった。

13:00

開演20分を切ったあたりで、メインステージであるEARTHステージに移動。2ホールまるまる使ったフロアに、どでかいセットが組まれたステージ。人も続々と集まってフェス独特の高揚感が高まる中、BGMが止み、フロアにツェッペリンの「The Song Remains The Same」の疾走感溢れるこのイントロが鳴り響いた。

大歓声の中、当フェスの総合プロデューサー、渋谷陽一氏登場。ロッキンオンフェスにはお馴染みの社長朝礼だ。ステージ中央の巨大モニターには「朝礼」の二文字が映し出されている。

去年までは29日~31日の3日間開催だったこのフェスは、今回29日から年明けの1日までの4日間開催。私は4日間フル参加。正直体が持つか不安だ。

その他のいろんな変更点やら注意事項やら、渋谷さんの相変わらずの長い話の後にやっと1組目の紹介。このフェスの立ち上げ時から力になってくれたバンドだと、くるりを呼び込む。

朝礼で渋谷さんが言っていた、化け物のようなウーハーが追加されたという言葉を証明するように低音の鳴りがいい。内蔵にズシズシくる。4日間の初日から飛ばすのもやばいし、何より眠かったので3曲目の途中で休憩エリアに戻り、リクライニングで休みながらステージから漏れてくる音に耳を傾ける。

以前は1ホール丸ごと使っていた休憩エリアだけど、今回は半分に規模を縮小し、空いた部分に新しいステージ、COSMOステージが出来ている。一番小さいMOONステージより、少し大きいステージ。シートで横になっていると、布で区切られただけのそのステージから豪快に音が漏れてきた。

暫く休憩した後、COSMOステージをちょっと覗くと、ジンが演奏していた。正直、このバンドはいまいち好きにはなれない感じなので、さっさとステージを後にしてピーズの出るGALAXYステージに移動。COSMOステージの入口では渋谷さんが様子を見ていた。やはり新しいステージが気になるのだろう。残念ながら、マイクの音がバリバリ割れていた。幸先の悪い話である。

14:00

GALAXYにThe ピーズ登場。アビさん格好良すぎ。もうたまらんですね。アッパーな曲連発でフロアは盛り上がりっぱなし。

中盤のMCではるが、競馬も当たったし今年はいい事ばっかだったけど、キョンキョンが死んじゃったのが残念だったと。キョンキョンとは、もちろん岸田今日子の事だ。アビさんと唯一被った女で、それが原因で一時期解散していたという。あの活動休止はこれが原因だったのか……。それに対してアビさんは、低い声で笑いながら「女の取り合いってやつか」と一言。渋い。

ピーズ終了後、これと言って予定もなかったので、ふらりとCOSMOステージに行ってみると、REVERSLOWのセッティング中だった。全く知らないバンドだったけど、元PENPALSのハヤシムネマサのバンドだそうで。ステージにコンガが置いてあるのにそそられたので見てみる事に。

ギターボーカル、ギター、ベース、ドラム、パーカッションの構成で、とりあえず2曲聴いてみたけど、パーカッションの必要性がイマイチを感じられない。コンガが邪魔にすら聴こえる。

曲は別に悪くないんだけど、パーカッションが気に入らなかったので3曲目の頭で退散。MOONステージにでも行ってみようかと歩いていると、DJブースで2丁拳銃 小堀がラモーンズの電撃バップを流して楽しそうだったので寄ってみる。

小堀は緊張してるのかなんなのか、やたらハイペースでビールを飲みまくっている。はっきりいって曲の繋ぎは下手だったけど、ロッキンオンさんスイマセンといいながら、中森明菜、マッチ、シブガキ隊といった飛び道具を連発してフロアは盛り上がる。終盤はバンビーナ、学園天国、人にやさしくと、嫌でも盛り上がるキラーチューンで踊らされ、最後は2丁拳銃の曲を掛けるも、会場につられ本人が盛り上がりすぎて、次の曲を用意するの忘れてたという事で、いきなり終了。

後に続く片平実が、急だったんでこの曲を選ばざるを得ませんでしたと、永ちゃんの「止まらないHa~Ha」をかける。タオルを投げる客を背に、DJブースを後にして一旦休憩エリアに。想定外のとこで体力を使ってしまった。

17:00

休憩の後、EARTHステージでACIDMANを見る。文句無くカッコいい。うまく説明できないけど、独特の間がある感じで引き込まれる。フロアの後ろの方で、まったりと堪能した後、MOONステージへ。

MOONで演奏しているのは、全く知らないが名前が気になっていたバンド、凛として時雨

しっとりとしたバラードでも歌いそうな名前だけど、とんでもない。その音は時雨というより雷鳴轟く暴風雨。何よりも驚くべきはボーカルの声だ。ステージから漏れる音で女性ボーカルだと思って中に入ったら、なんと男性ボーカル。ハイトーンというより、もはや普通に女声だ。

3ピースでベースだけ女性なので、最初はその女性が歌っているのかとも思ったけど、明らかにギターの男が歌っている。ベースもボーカルを取るツインボーカルのようだけど、メインはギターの男性。でも2人とも同じような声をしているので、ややこしい。

ステージはただただカッコ良かった。今後が気になるバンドだ。後でCD買おう。

少し休もうと休憩エリアに行ったら、EARTHステージから10-FEETの音が聴こえてきたので思わず参戦。

ステージ上から、これでもかと轟音を叩き付け続ける。休ます気ゼロ。それにしても音でかい! ステージ上には3人しかいないくせに、何だこのパワーは。

いつもは笑いのあるステージの10-FEETだけど、今回は時間もないのでと始まったMCでは、生きることについて熱い言葉を投げかける。最近自殺とかのニュースを良く見る。オレの連れも何人か死んだ。オレも死にかけた事がある。死ぬのは怖い事。死ぬな、生きろと。

こういう熱い事を恥ずかしがらずに言えるやつが、もっと増えればいいと、愚直なまでに想いをぶつけてくる。この熱さこそが10-FEET。素晴らしいステージだった。

10-FEET終了後EARTHステージに残ると、フロアの一番後ろにあるベンチに腰掛けて、The Verbs + 奥田民生の登場を待つ。

今回は、有名ドラマーのスティーヴ・ジョーダンがミーガン・ヴォスと組んだユニット、The Verbsとの出演。奥田民生は、基本的にギタリストとして参加しているのだと思ったら、中盤「ルート2」を披露。民生の曲もやるんだと思っていたら、物悲しげな緩いロングトーンが鳴り響く。これはもしやと思わず身を乗り出すと、思った通りにユニコーン時代の曲「ターボ意味無し」が始まり、たまらずフロアの前方へ足を進める。

この人は、こういうスローでズシリとくるロックがホントによく似合う。アレンジもカッコいいし、ベースともう1人のギタリストのソロもめちゃくちゃカッコいい。その後、新曲のBoat of Loveも披露。最後はボーカルをミーガンに戻し、The Verbsの曲でフィニッシュ。無駄な力が抜けて、味のあるいい演奏だった。

20:30

本日ラストは、MOONステージでミドリカワ書房。EARTHステージでスカパラが出てるのに、負けじと大入りのフロアに、本人が大ファンである浜省の曲に乗って登場。「12月29日。今日は幕張メッセでCOUNTDOWN JAPANというイベントに出た」と、お馴染みのナレーションで一気に会場を掌握。

「顔」「それぞれに真実がある」ときて、歌詞に問題がありCDにはインストで収録されている「母さん」を披露。やっぱいい歌。どうにかしてCD出ないもんかなぁと思っていると、続くMCでのニューアルバムの告知で、この母さんが歌詞入りで収録されると言うではないか。「みんなのうた2」というアルバムで、前回茂木淳一がやっていたラジオドラマを、今回は劇団ひとりがやるという。これは期待大だ。

終盤、浜省の「I am a father」に影響を受けて作ったという「I am a mother」を演奏した際には、I am a fatherを知らない人の為にと、わざわざ曲を流して説明。おもむろにグラサンを取り出すと、完全に浜省になりきって熱演。終了後はアンコールが起きる程の盛り上がりをみせる。

やってる方もアンコールは想定外だったらしく、スタッフがどうすんの?って感じで裏に走って行くと、再びミドシン登場。

まさかあるとは思ってもいなかったというアンコールでは、私を信じてついてきてください。損はさせませんよと言って「笑って俺について来い」を演奏。終了後は、それじゃスカパラ見に行きなさいと言うと、プロレスLOVEポーズ&側転で退場。蓮沼の時に、普段は側転なんてしないのよと言ってたくせに、やってるじゃないか。

MOONステージを出ると、そのままEARTHステージに向かい、ミドシンの言う通り東京スカパラダイスオーケストラを見る。

21:00

流石にスカパラは体が動いてしまう。大入りのフロア中盤まで足を進めたけど、初日なので抑えようとフロア後方に下がったところで、異常に盛り上がる集団に出くわす。初めは我慢していたけど、明らかに知らんもん同士がハイタッチしながら目の前で盛り上がっているのが楽しそうすぎて、いても立ってもいられず参戦。

サークルピットも出来て盛り上がりは最高潮。今まで経験してきたライブの中でも1番と言ってもいい位楽しい。体力をごっそり削られたけど、後悔など微塵もない。

終了後は、サンタの衣装来た人を何故か胴上げ。みんな汗かいてハァハァ言ってるとこでアンコール突入。暴れすぎたせいで、サンタの衣装はもうボロボロだ。

アンコールも終了し、みんながハイタッチする中、まだ力の有り余ってる連中がサンタに、今度はDJブースに行こうとけしかけている。私は流石にこれ以上は危険だと思い、素直に退場。彼らはDJブースを盛り上げに行ったんだろうか。そのパワーがちょっと羨ましかった。

22:00

EARTHステージを出た後、CDショップで凛として時雨のアルバムを購入すると、クロークに戻り荷物を受け取る。

海浜幕張駅の混合う東京行きのホームとは対照的に、空いている蘇我行きのホームから千葉駅まで行くと、千葉駅近くの漫画喫茶で一晩を明かす。

長い長い4日間の初めの長い1日が、ようやく終わった。

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