SWEET LOVE SHOWER 2010

会場を山中湖に移して3回目のSWEET LOVE SHOWER。今回は過去最高の晴天で、今まで雲に隠れてろくに見えなかった富士山もばっちり見えて、景色は最高だった。

新しく出来た2つのステージが、ちょっとどうかなってのはあったけど、全体通しては楽しかったな。まぁ、相変わらずダラダラ過ごしてたんだけど。

1日目

2010年8月28日(土)山中湖交流プラザ きらら

8時半頃到着すると既に開場していて、ほとんど並ばずスムースに入場。ちゃちゃっと物販で買い物を済ませると、新しく出来たWATERFRONTステージへ。

このステージはその名の通り湖の畔にある。ボードウォークの上に設置されてて、出演者も1日2組だけという小さい小さいステージ。のんびりした雰囲気はいいんだけど、あまりにも見るスペースが狭過ぎる。これははっきり言って再考の余地ありだろうな。

そのステージにまず登場するのは、sleepy.ac。普段 sleepy.ab として活動してるバンドのアコースティック編成版。湖をバックにしたこのステージで聴くのにぴったりの良い声してて気持ちよかったなぁ。

そんな音に誘われたのか、後ろの湖で水上バイク乗ってたおっさんが静かに近寄ってくると、少し離れたところでバイクを止めて演奏を聴いていた。他にも釣り人が通り過ぎてったり、すぐ近くにフェスと関係ない人がいるってのが凄いね。その気になれば、ずっと聴いてられるし。

途中でギターの山内さんが変わった音のする鍵盤ハーモニカを演奏し始めたところ、メンバー全員からキーが違うと突っ込まれる。「何押し切ろうとしてんだよ。俺たちそんなテクニックないよ」などと言われてたけど、どうも根本的に楽器の音が変わってしまったらしく本人は音が違ってるという意識が全くなかったみたい。

熱さのせいかなと言ってたけど原因は不明。チューニングの出来る楽器ではないので、結局演奏する曲を変更することになった。たぶん金属のリードだから熱で音が変わる事はあるんだろうけど、そんな大幅に変わるもんかね。ん〜、なんだったんだろう。

終了後、そのまま近くにあるLAKESIDEステージに移動してオープニングアクトのWEAVERをちらっと観賞。ピアノ、ベース、ドラムの3ピース。んー、悪くないけど、まぁまぁだったかな。

水分、塩分、十分な睡眠

セッティング中の Mt.FUJIステージに1組目のTHE BAWDIESが登場して、リハで2曲演奏。早くも盛り上がる客。クソ暑いのに貪欲だこと。

一旦メンバーが引っ込むと、フェスの幕開けを告げるカウントダウンを経て、改めてステージに登場。1曲目からMAXで盛り上がる毎度お馴染みPA裏の住人達を横目に、まずはマイペースで観賞。

「今日は暑いので、水分、塩分、十分な睡眠。そしてHOT DOGはどうですか!」という、いまいち意味の分からない強引なMCや、「みなさん花火大会どうですか!『え、BAWDIESが花火大会やるの? だったら浴衣を着てくればよかった』……違います! みなさんひとりひとりが花火なんです!」と、ひとり完結ノリ突っ込みMCなど、喋りでもしっかり客を乗せる。

最初はひとりで勝手に踊ってたけど、終盤はPA裏の集団に参加。日差しが痛すぎたんで、軽く動いてた方が楽だわ。

終了後はすぐさまFORESTステージに移動して OKAMOTO’S。期待しつつ初めて聴いたけど、期待以上にかっこよかった。特にリズム隊。更にいえばドラムのアグレッシブさが、もうツボ。

何か告知があるんだって?とマイクを渡されたとき、髪の毛を丁寧に櫛で整えてから意味不明の奇声を上げて、やりきったように満足げな表情を浮かべてる姿をみて、完全に惚れました。いい狂い方ですなぁ。

ちなみにマイクを返されたボーカルのオカモトショウは、もうわけ分かんないといった感じでお手上げポーズ。メンバーも分からんのかい。

佐世保バーガー

あまりの暑さに、世界の終わりをパスしてFORESTステージ脇の日陰でまったり。食事も済ませたところで Mt.FUJIステージに移動してthe telephones。MCで「水分、塩分、十分な睡眠。まぁ HOT DOG はいらないと思いますけど」と、さっきのBAWDIESをいじりつつ「山中湖にでっかいミラーボールがあると思ってください。俺たちミラーボーラズだろ?」とディスコ空間を演出し、とにかくディスコディスコで踊らせまくる。

相変わらず奇怪な動きで踊りまくるノブは、途中で銀のスパンコールTシャツを脱ぎ捨てると一旦退場。何かあったのかと思ったら、それどこに売ってるんだよといった感じの金のスパンコールTシャツに着替えて再登場。この人の無駄な動きは、時に演奏より大事な気がする。いいキャラだわ。

テレフォンズ終了後は、すぐさまFORESTステージに戻って毛皮のマリーズ。暑いわ眠いわで日陰に退避して寝ころびながら聴いてたんだけど、いいステージだったなぁ。

FORESTは、トラックの荷台がそのままステージになってるという小さなステージ。そんな小さなステージで「こんなトラックだって、あっちの大きなステージだって関係ないんです!……嘘です。僕だってあっちがいい!」と本音を漏らしつつも、「剥き出し」いう言葉が似合うパフォーマンスで、確かにステージの大きさは関係ないってのを感じさせてくれた。CDJ で初めて見た時は正直ピンとこなかったんだけど、今回は凄い良かったな。

その後は、いい感じの寝るポイントを見つけたもんだから、そのまま友人と2人して本気寝。起きたときには次のYOUR SONG IS GOOD通り越してサカナクションの終盤だった。

結局そのままFORESTステージでのDOESをダラダラ聴いたんだけど、さっき食った飯の量が微妙で、また小腹が空いてきた。そこで佐世保バーガーの投入を決意。

以前、友人と2人して佐世保バーガーを食ったところ、2人共その日1日全く腹が減らなかったということがあり、以来「佐世保バーガー=仙豆」という方程式が出来上がっていた。なので、今日1日分の食事を済ませてしまおうと食ったわけだけど、これが腹にたまりすぎて後半響いたなぁ……。味も落ちてた気がするし、もう佐世保バーガー食わないと誓った。

押して押して

ダラダラし続けて眠気もスッキリしたところで、Mt.FUJIステージに Ken Yokoyama 登場。「さっき来たばっかなんだよ。渋滞に巻き込まれてさ。本当は BAWDIES から観たかったんだけどなぁ……。でもよく考えたら BAWDIES やってたとき、俺まだ家で寝てたわ」って。絶対見る気ないじゃん!

「くそー!目覚ましさえ鳴ってれば!」なんて、わざとらしく悔しがってたりもしたんだけど、そんなことがあったからか、後半ケンさんとミナミさんでギターの掛け合いをしてるところに、なんと BAWDIES の JIM が飛び入り参加。ミナミさんからギターを受け取ると、そのままケンさんとギター対決に突入。ケンさんも JIM も凄い楽しそうで、見てるこっちもあがったなぁ。

終盤になると、客の声に応えつつ長々とMCタイムをとった挙げ句、「何で今こんな喋ってるかって言うと『巻きで』って言われたから」とステージ袖のスタッフを見て大笑い。すかさずカメラで抜かれたステージ袖のスタッフは、腕時計を叩く仕草で早くしろとケンさんにアピール。それに対して客がブーイングすると、今度は「関係ねーよ!」とばかりに中指立ててやり返すスタッフ。

ケンさんも「喋り過ぎちゃった。曲数減らす?」などと言いつつも、しっかりやりきって退場。時間は見事に10分程押しておりました。

終わってすぐに、七尾旅人が演奏するWATERFRONTステージに行くと、ステージ前は人が溢れ帰ってた。ここはメインの2ステージを繋ぐ導線でもあるのに、おもいっきり詰まってる。観覧スペースが異常に狭いので、旅人さんくらい人気がある人が出たら安易に想定できる事態だったろうに、何故やっちゃったのかがよくわからん。

しかも他のステージのセティングの音やBGMが普通に聞こえてくるし、自然に囲まれてるっていう雰囲気はいいけど、ライブする場所としては環境がいいとは言えない。これは本当に考えものだ。

当初は最後まで見るつもりだったけど、混み過ぎてしんどかったんで途中でパス。LAKESIDEステージに移動してハナレグミをのんびりと聴いたあとは、Mt.FUJIステージでBOOM BOOM SATELLITES

このころになると、陽が落ちたのと風のせいで一気に体感気温が下がってきた。なので、体を温める意味でもPA裏でしっかり遊ばせてもらいました。それにしても、ブンブンのステージって毎回凄い短く感じるわ。

初トリ

すっかり日も暮れていい感じの暗さになったところで、LAKESIDEステージにEGO-WRAPPIN’ AND THE GOSSIP OF JAXXが登場。この時間帯に野外で聴く「色彩のブルース」はたまりませんな。時間が短いだけに、ひたすら濃密なステージ。

終わったあとアンコールをお願いしたいところだったけど、後ろ髪引かれつつ怒髪天にむけて Mt.FUJIステージに移動。

今回は、怒髪天初のフェスのトリ。増子さんの「祭りだー!」という声で始まったステージは、最初から最後までまさしくお祭りのように楽しいステージだった。

中盤のMCでは「気温も下がってきて暴れやすいし。あんまり暑いと倒れちゃうからね。俺たちが」と笑いを誘いつつ、涼しくなって夏も終わりって感じだなとしんみりした雰囲気になったとこで始まった曲は、なんと加山雄三の「君といつまでも」。あの切ないイントロに乗せて「ぼかぁ幸せだなぁ……」と語り始める増子さん。

「おにぎりが貰えない日は無いんだなぁ。なぜなら貰えるまで歩くからなんだなぁ」と、何故か山下清も混ぜつつ「休みでもないのに朝から呑んでるのが一番幸せだなぁ」と独自の幸せの定義を語り、そのままワンコーラス歌いきる。

つづく「あの夏のバラード」で、すっかり夏の終わりモードになった会場を一気に引き戻すかのように「夏のお嬢さん」のカバーへとなだれ込むと、「真夏のキリギリス」が終わったところでメンバーが退場し始めた。あまりにあっけない幕引きに会場からはブーイングに近いどよめき。するとステージを去る途中の増子さんが振り返り、会場に手拍子を要求。

出演者からアンコール要求を要求され、負けじと応える観客。しばらくして再登場した増子さんは「終わるわけ無いでしょ。休憩だよ休憩」と先ほどのブーイングを一蹴し「まだ足りないものがあるでしょ?」と「酒燃料爆進曲」を投下。続けて「サスパズレ」に突入して、みんなで手を振って合唱。

ラストの終わりそうで終わらない、いつもの演出を経て2回目の合唱に突入したとこで、OKAMOTO’S、マリーズ、ユアソンといった本日の出演者の若手陣が次々とステージになだれ込んできた。

何故かみんな控えめに舞台端の方に固まってる中、1人だけ前に出てきて「袖ちぎれてノースリーブになるくらい腕を振れ」という増子さんの言葉を実践するかのように踊るオカモトショウが素晴らしかったな。

終了後は混雑回避のため、やついいちろうのクロージングDJはパスして、1日目は早々に帰宅。あとから公式サイト見たら、DJが盛り上がりすぎて一時中断もしたらしい。どんだけ盛り上がったんだよ。

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