JAPAN JAM 2011

2日目

2011年5月4日(水・祝)

2日目は、最終日に備える意味もあって半分くらい休憩タイムでダラダラすごした。

BIGMAMA

2日目のトップバッターはBIGMAMA。ちゃんと見るのは初めてだけど、なかなか良かった。エモいっすなぁ。the HIATUSのギターmasasucksと「剣の舞」をフィーチャーした曲で共演したり、UNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介をボーカルに迎えて共演したりしたんだけど、なんといっても強烈だったのがthe telephonesのノブだ。

本来のポジションはキーボードのくせに今回はハンドマイクで登場すると、スキャットというよりもシャウトといったほうがいいような声と、いつもの奇妙なダンスでバンドとセッション。シャウトでギターと交互にやりあったり、踊りまくり叫びまくって退場。キーボード一切関係なし。

いやでもいい仕事してたなぁ。活き活きしてたわ。

TOTALFAT × Northern19

2組目はTOTALFATNorthern19。ホストとゲストという関係ではなく2組ともメインという立場での共演で、まずはTOTALFAT、そしてNorthern19がそれぞれやったあと、最後に2組一緒にやるという構成。

でかいサークルできてたから、ちょっと遊ぼうかとも思ったけど、先のこと考えて体力温存。途中から外に出て飲食エリアの椅子に座って聴いてたんだけど、2組がステージに揃ったときは、見てなくても一発でわかる音圧になったな。

2組とも名前もうっすら知ってる程度の存在だったから、あの曲をこの2組が!みたいな感動も一切無く最後まで普通に聴いてた。

B-DASH

3組目はB-DASHだったんだけど、正直B-DASHは生理的に無理というか、何をどうしても好きになれんのよね。でもゲストに白井幹夫さんが来るということで、一応ステージの外で待機。

まずはB-DASHだけで演奏したあと、1人目のゲストROCK DOGGが登場。DOGG BONEというバンドをやってたりトラックメーカーだったりブランドやってたりという多彩な人らしい。まったく知らんかった。ROCK DOGGだっつってるのに、普通に本名でルイくんと呼ばれてた。

互いの曲を演奏して2組のコラボが終わったあとは、2組目のゲスト白井幹夫さん登場。白井さんといえば元ハイロウズで、ブルーハーツのサポートもしてた人。その辺に期待してた人も多いと思うけど、それに応えるようにいきなりブルーハーツの「青空」を演奏。

一緒に録音したというB-DASHの曲を挟みつつ「TRAIN-TRAIN」も演奏したんだけど、B-DASHが好きになれない俺としては何だか冷めてしまって、ずっと外で聴いてた。会場は大盛り上がりだったけどね。イントロが始まった途端、飲食エリアにいた人たちが一気にステージに走ってったし。

その後、再びROCK DOGGも加わってこの日のために作ったという曲、その名も「JAPAN JAM」を披露。曲まで作るとは凄いなぁと思いながらも、どうしても入り込めずに、終始ぼんやり外で聴いたまま終わった。

SOIL & “PIMP” SESSIONS

4組目のSOIL & “PIMP” SESSIONSが選んだコラボ相手は今回最も異質な存在、電撃ネットワーク

まずはSOILだけでステージを展開。それだけでも十分濃厚なセッションを繰り広げたところで、いよいよゲストタイム。次々運び込まれる小道具を見て「おい、消化器は聞いてないぞ」と若干動揺する社長。そんな中、お馴染みのリズムにのって電撃ネットワーク登場。

まずは挨拶がわりと言わんばかりにダンナ小柳がドライアイスを食って鼻から煙を出し、キュウゾウが溶けた蝋に顔面を突っ込み、南部虎弾がおでこに缶を吸着と、各メンバーが持ちネタを披露。その間もメンバーは後ろで演奏を続けるが、これはコラボなんだろうか。

更にここからはSOILのメンバーと音楽ではなくネタでコラボ。まず頭を叩いて音を出す人間打楽器にサックスの元晴さんが挑戦。これは辛うじて音楽が絡んでるが、続いてはグラインダーで鉄を削る火花でタバコに火をつけるという音楽一切関係ない過激なネタに社長が挑戦。社長は当然のように火をつけれなかったけど、それでも何度も火花に突っ込んでいくあまりのアグレッシブさに、一緒に挑戦してちゃんと火をつけたダンナ小柳の影が完全に薄まった。おそるべし社長……。

続いてのネタコラボは、メントスを入れて吹出すコーラをどちらが長く飲んでいられるかという、まったく意味のわからない対決。鍵盤の丈青さんがキュウゾウと対決したんだけど、まさかの丈青さん勝利。「酒のほうがいいかな」という勝利者コメントを残して退場すると、入れ替わりで現れた南部虎弾による「尻ダーツ」「千円札を耳たぶにホッチキスで止める」「1万円札をおでこにでかいホッチキスで止める」という過激ネタ3連発で一部の客が若干引きはじめる。

それでもお構いなしに、ダンナ小柳がミルクを鼻から入れて目から出すミルクマンを披露したあと、キュウゾウが社長に一言。「俺達の持ち時間、既にオーバーしています」

この業界は時間オーバーすると罰金なんだとシビアな内情を暴露しつつ、最後にもうひとネタやらせて欲しいと、口でロケット花火を受け止めるネタを披露。最後はSOILが演奏する中、電撃のメンバーが送風機でトイレットペーパーを吹雪のように拭き上げ会場を盛り上げる。サックスとトランペットの2人は、グラインダーで撒き散らされる火花に向かって演奏。もう無茶苦茶。

最初は楽器に向けて火花をかけていたんだけど、途中からキュウゾウがトランペットのラッパ部分に急接近。タブさんも負けじと応戦。あんな近くて大丈夫なのかと思ってたんだけど、終了後タブさんのTwitter見たらトランペットが削れてた。このステージに力入れすぎだろ。

結局20分近く時間オーバーして終了。面白かったけど、これ音楽フェスだよね?

THE BAWDIES

5組目のthe telephonesのときは、完全休養で外でダラダラしてたからほぼ聞いてない。ということで続いては6組目のTHE BAWDIES。まずはBAWDIESだけでいつも通りのライブを展開。しっかりと会場を盛りあげると中盤でROYがベースを置いてハンドマイクに。では代わりのベースをと呼び込まれたのはOKAMOTO’Sのハマ・オカモト

実はメンバーの学校の後輩だというハマに、なにか話してと突然マイクを渡すROY。その時のハマの「ぅえ!?」という驚き方が父親ソックリで面白かった。ちなみにROYがこう見えて結構厳しい人で、みんなが思ってるような人じゃないかもという話をして、ROYに営業妨害だと遮られてた。

更に東京スカパラダイスオーケストラからNARGO、GAMO、北原雅彦、谷中敦というスカパラホーンズも登場。ウィルソン・ピケットのナンバーとか披露したんだけど、これはかっこよかったな。相性ばっちり。

その後スカパラホ−ンズと入れ替わりでトータス松本が登場。トータスが最高なのは当たりまえというか、まぁ毎回そう思わせるのは十分すごいんだけど、今回はROYのボーカルも負けてないなってのが凄いと思った。初めて聞いたときにスゲー声してんなと思ったけど、改めてスゲーなと。

トータスは初めてメンバーと会う前日に、偶然テレビでBAWDIESのライブを見て、あまりのパワーに怖じけづいて3曲だけ見てチャンネル変えたんだとか。たしかに今のBAWDIESにはそんな勢いがあるもんな。

一方ROYの方も大先輩相手に相当緊張したらしく「いきなり殴られるんじゃないかと」などと冗談を言いつつも、トータスが持っていたマラカスを見て「そのマスカラで」と素で間違える有様。

ラストは再びスカパラホーンズを加えてフルメンバーに。1回目の呼び込みの時に、こんな時しか出来ないからとスカパラのメンバーを呼び捨てで紹介したROYだったけど、2回目は「最後に目が合って怖かった」ということで谷中さんだけ、さん付けで紹介。

このメンバーで最後に演奏したのは、BAWDIESが登場のSEに使っている「SOUL MAN」。メンツを聞いたときにこの曲は期待してたけど、実際聴くとやっぱ想像以上にかっこ良かったな。

最後は毎回恒例のTAXMANによるワッショイを全員でやって締め。みんな心底楽しそうで、見てる方も自然と笑顔になるステージだった。

サンボマスター

2日目のトリはサンボマスター。去年はゴダイゴと共演したサンボだけど、今年のゲストは佐野元春と、これまた大物。

1曲目の「世界をかえさせておくれよ」の歌詞を「世界をかえさせておくれよ そしたら渋谷陽一をぶん殴って」とどさくさ紛れに変えて歌うと、MCでは「初めてみる方はうるせ音出してとか思ってると思いますけど、これは事務所とかの圧力があってやってるんです。普段はアコースティックしかやらないんですけど」と謎のおしとやかアピール。

中盤になると、山口の大学の先輩でもあるというもう一人のゲスト、元ビークルのケイタイモが参加。「去年までは悪いことでもしてたのかお面被って活動してたんだけど、今はなにか吹っ切れたのかお面外してやってます」と紹介されて出てくると、サンボの演奏に合わせて奇妙なダンスを披露。その後、おじぎして頭をマイクにぶつけるという小ボケに対して会場から小さな失笑が起こると、山口が「先輩がボケてんだろうが!笑えよ!」と客を罵倒し、「じゃあ先輩、もう一度お願いします」と無茶振り。一応客もわざとらしく笑うも、あまりにも微妙すぎる空気に山口は「やめときゃよかった」と笑ってた。他にも、曲中はギターソロでギターをケイタイモの頭にこすりつけるなど、どう考えても先輩ではなくおもちゃ扱い。ほんと仲いいんだな。

ケイタイモを加えて始まったのは「そのぬくもりに用がある」。曲が後半に突入したところで前回ゴダイゴを呼び込んだ時のように、客に元春コールを要求。そのコールに乗って遂に佐野元春が登場。そのまま演奏に参加して間奏開けのボーカルで第一声をあげると、一気に雰囲気が変わった。佐野さんがボーカルを取ることで、サンボの曲が少し上品になった気がする。とはいえワイルドさも持ち合わせてる人なのでサンボとの相性もいい感じ。とにかくかっこいい。

曲が終わったあと一言求められた佐野さん。普通ならここで、今日は呼んでくれてありがとうとか、参加できて嬉しいですみたいなこと言うことが多いけど、佐野元春はそんな普通なことは言わない。

「今日はサンボとパーティーだ!」

何でしょう、このかっこよさ。こんなセリフ言って様になる人、なかなかいませんよ。

そのあとは「約束の橋」「できっこないをやらなくちゃ」と互いの曲を交互に披露。サンボの曲には佐野さんがコーラスで入ったんだけど、はっきりいってメインボーカルを食ってたな。存在感が凄い。

その2曲が終わったところで「普段はこんなちゃんとチューニングしないんだけど、次の曲はあまりにもアンセム過ぎて……」と入念にチューニングする山口。「あまりにもアンセム過ぎて俺の口からは曲紹介できないんで、佐野さんお願いします」と佐野さんに振って始まったのは、誰もが期待してたであろう曲「サムデイ」。最後には佐野さんによるロックンロールコールもあったんだけど、これがまたかっこよかったな。

アンコールではサンボの3人だけが登場。「呼んどいて佐野さんより盛り上がらないとかやめてくださいよ」と釘をさしつつ、サンボマスター以外の曲やらせてくださいと、猪苗代湖ズの震災のチャリティーソング「I love you & I need you ふくしま」を披露。福島への愛をが詰まった歌だけど、福島に限らず故郷を思う気持ちに繋がって心に響く。

そして最後に演奏されたのは「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」。愛と平和コールが会場を包んで2日目が終了した。次はいよいよ最も濃い出演者が揃った最終日だ。

〜3日目に続く