FUJI ROCK FESTIVAL ’10

2日目

2010年7月31日(土)

朝早くに目覚めちゃったんだけど、二度寝する前に入念すぎる程のストレッチで、こわばった体を何とか解きほぐす。今まで漫画喫茶か車中泊って感じで、宿取ったことなかったんだけど、ただ寝るだけとはいえ宿があるってのはやっぱり大きい。しっかり休息も取れ、なんとか体力も回復したとこで2日目の苗場に向かった。

見事に晴れ渡った2日目は、まずホワイトステージの怒髪天からスタート。一応体力回復したとはいえ、ダメージは間違いなく蓄積されてるので無理は禁物。わかっちゃいるけど怒髪天は盛り上がらざるをえないでしょう。前に居た外人女性3人組も楽しそうに踊ってたのが印象的だったなぁ。日本語分からなそうだったし、多分怒髪天も知らなそうだったけど「オトナノススメ」で一緒にバンバンしたりしてて、見てるこっちも楽しかったわ。

MCでは、最初見た時に客入りが少なすぎて焦り、ホワイトステージへの出入り通路を指差しながら「おい!あそこを塞き止めろ。ここ(ステージ前)はいいからあそこにセキュリティーを置け!」と、いつもの調子でいつものように笑いを取ってた。

さらにはフジ初出演を記念して電報が届いてるというと、坂さんから適当な紙を受け取って読み始めた。bloodthirsty butchers の吉村さんからだという電報(というていの)メッセージは、昨日酔って携帯を無くしたので見つけたら届けてくださいというもの。どうもマジらしい。きっとフジロック楽しみすぎだな、おい。

ちょっぴり哀愁

あっというまのステージが終わると、披露と眠気が一気に再来。PA前のフェンスに寄りかかって座ると、そのまま次のbloodthirsty butchersを鑑賞。半分寝かけてたけど、ひさ子さんが可愛くて、ってかひさ子さんの耳が可愛くて、そこばっか見てた。あんま曲覚えてない。

MCでは、さっき増子さんがあとで本人からも話があると告知した通り、吉村さんから携帯の捜索願の話が。俺の全裸写真とか入ってるから中身だけでいいんで返してくださいだって。なんちゅーもん無くしとるんだ。

ブッチャーズ終わりでのんびりボードウォークを歩きながらグリーンステージに行くと、そこではJOHN BUTLER TRIOが演奏中。3ピースなんだけど、最後は3人そろってドラム叩いちゃったりなんかして、これがファンキーでめちゃくちゃかっこ良かった。最後の1曲しか聴けなかったけど、最初からこっち来とけば良かったと後悔。

ステージも終わりにさしかかった頃、またしても雨が降ってきた。大したことなかったけど、濡れると後々響くのでレインウェアを着用し、地べたに座って休憩。今回は座布団的なものを持ってくるの忘れてしまったのが痛かった。グリーンステージ前の芝生があるとこなんかはまだいいけど、奥地の方の固い地面は座ってても休まらん。

雨で足場もすっかりぐちゃぐちゃになったところで、続いてグレーンステージに登場したのはKULA SHAKER。クーラは再結成後の音源ほぼ聴いてないんで、楽しめるかどうか不安だったんだけど、蓋を開けてみたら「Mystical Machine Gun」「Hey Dude」「303」「Under The Hammer」など、聴きたいと思ってた昔の曲ばっかり。「Hush」では最初のカウントを「イチ!ニ!サン!シ!」と日本語でやるなんてサービスもあって嬉しかったけど、同時に寂しさも感じた。

再結成してアルバム2枚も出してるくせに、結局ファンが求めるのは昔の曲だし、本人たちもそれを分かってるからこういうセットリストになるわけで、バンドとして活気が感じられない。もう“終わったバンド”という感じだしたなぁ。

世界中ホーム

クーラのあとは PONTIACS を見るつもりだったんだけど、近くにあるレッドマーキュリーに行くのさえおっくうなほど足が疲れてたので、そのまま座って休憩。次のJAMIE CULLUMをのんびり鑑賞した。YouTubeでちょっと見たことあるって程度だったけど良かったなぁ。野外でジャズって、何か贅沢な気分になるね。

しばらくすると雨もほぼ止んだのでレインウェアを脱ぎ、体力が回復してきたところで、22-20sを見るために移動。ところが、唯一テント形式のステージであるレッドマキューリーの中は人でパンパン。最初は中に入って聴いてたんだけど、ろくに動くことも出来んしステージ見えんし、つまんないから2曲目の途中で外に出た。

暫くは外で聴いてたんだけど、ステージ見てないせいか思ってたより勢いを感じないというか、悪くはないんだけどいまいちピンと来なかったんで、予定を変更して移動することに。と、その前に腹ごしらえ。

岩のりラーメンってのが旨そうだなと思ってそれにしようと思ったら、メニューの中にイカめしの文字を発見。一気に心奪われる。なんて言うか、こう、イカめしって良いよね。

みんなが岩のりラーメンを頼む中、一人イカめしを注文。これが旨かった。なぜみんなこれ食わないんだろうと。店の子もかわいかったし、文句無しの100点満点。むしろ店の子に100点満点。

腹も満たされたところで移動開始。人の集まりが微妙なグリーンステージを抜け、JOHN FOGERTY を背中で聞きながらホワイトステージ到着すると、ステージ前は人で埋め尽くされていた。なんとか人の合間を縫って前の方まで行き着くと、程なくしていつものように前説の兄ちゃんに呼び込まれてザ・クロマニヨンズ登場。

今回はフォガティと被ってるし見ないでおこうかとも思ってたけど、やっぱ来てよかった。クロマニヨンズはいつだって最高だよ。MCでヒロト言ってた「ロック好きな人がこんなに沢山集まってくれて嬉しい。世界中どこに行ってもホームだ」って言葉が印象的だったな。世界中ホーム。いいね。

最後はいつも「またね」と言ってから帰るマーシーが、この日は「ロッケンロール!」と叫んでから「またね」と言った。マーシーのシャウトなんて久々に聴いたから嬉しかったなぁ。たった一言に痺れたよ。

またビタビタ

次のONE DAY AS A LIONも前で見るつもりだったけど、すっかり汗だくになったので、ひとまず後ろに下がって水分補給。人だらけの中、なんとかスペースを見つけて腰を下ろし休憩していると、またしても雨が降ってきた。

さっきの汗もまだ引いてなかったけど、仕方なく再びレインウェアを着込むと、立ったついでにステージ前まで移動。ステージ上にあるスクリーンでは、ギター生産工場の不当解雇問題に対してコメントするトム・モレロのインタビュー映像が映っていた。朝から何回も流れてる映像だけど、ザックのセッティングしてるステージ上にトムが映ってるだけで興奮してしまった。

開演前に主催側からただいまこのエリアが入場規制中であるとのアナウンス。さすがザック&セオドア。開演の時間が来ると、まずはさっきの映像が流れていたギター工場問題の当事者であるCort社の元社員と思われる韓国人の方が通訳の人と共に登場。彼の話によると、世界の3分の1を製造するCort社の従業員は、過酷な労働環境に耐えながらはギターを作ってきたが、会社は偽装破産することで従業員を不当に解雇したとのこと。この問題に対しザックを始め、さっきの映像に出てたトムなど多くのミュージシャンが抗議活動を支援してるらしい。

彼らが声援を受けステージを去ると、いよいよ ONE DAY AS A LION 登場。ザックとセオドアのユニットだけど、サポートで鍵盤が1人入って3人体制でのステージ。元々5曲入りのアルバム1枚しか出してないし、ジャムるようなバンドでもないんで時間持つのかと思ってたけど、あっという間だったな。実際には30分強といったところだったけど、そんなやってたんだと思うくらい短く感じた。

RATMではパワーを爆発させる感じのザックだけど、今回はパワーを内に秘めつ煮えたぎらせてるって感じだった。そんな中ステージ上で目を引いたのは、やっぱりセオドアのドラム。やっぱ凄いわ。初日に見たデイブの凄さとはまたちょっと違った感じで、シンプルなバンド構成の中で見事にグルーヴを生み出してた。いいわぁ。

あと、ザックは何か温かい飲み物飲んでたけど、あれなんだろ。ゆっくりすすってる姿が、おじいちゃんみたいだったけど。

終わった頃には、レインウェアの中は汗でびたびた外は雨でびしょびしょと、1日目と同じ状態に。これがフジロックの恐ろしさか……。

奥地到達

ONE DAY AS A LION が終わったあとは、更に奥地のヘブンへ。ステージも見えない1番奥の竹で組まれたオブジェのところに腰掛けDEREK TRUCKS & SUSAN TEDESCHI BANDの音に耳を傾ける。疲れ果てて半分死んだまま聴いてたんだけど、かっこ良かったなぁ。音が気持ちよかった。

雨がパラパラと降り続けてたんでレインウェア着たままだったんだけど、中が汗で濡れてたからだんだん体が冷えてきて、終いには震えるほど寒くなってきた。何度か帰ろうかとも思ったけど、もったいない根性が勝り、デレクが終わったところで更に奥にあるオレンジコートに移動。

EGO-WRAPPIN’ AND THE GOSSIP OF JAXXを見ながら、ひとまず台湾ラーメン食って体を温める。これ旨かったなぁ。味がいいのもあるんだけど、寒いときに食う暖かいものの有り難みも合わさって、過去のフェスで食った飯の中で1番と言っても良いくらい旨かった。店の人が兄ちゃんじゃなくて可愛い女の子だったら、迷うこと無くNo.1だったな。

ラーメンのおかげで気力を回復し、エゴラッピンでダンス。後ろの方で踊ってたんだけど、足下のぬかるみとか関係なく踊りまくってる集団がいたりして、非常に楽しかった。終盤には止んだはずの雨がまた降り出して、再びレインウェアを着るはめになったけど、まぁそれも込みでフジロックなんだなってのが、いい加減分かってきたよ。

終了後、深夜0時過ぎ。暗くて寂しい各エリアをよたよたと抜け、シャトルバスに運ばれ、1時半頃宿に到着。前日と同じく先に帰ってた2人が、あっという間に眠りにつく中、前日にも増して入念にストレッチで全身ほぐしてから床についた。

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