阿部義晴音楽祭 ~仲間とノリノリ40祭~

阿部義晴生誕40周年記念行事。初の阿部義晴ライブ。わざわざ休みを取って参戦したわけだが、これは何が何でも行きたかった。なんせゲストが奥田民生、SPARKS GO GO、ROLLY。想像しただけでニヤけてくる。

2006年9月22日(金) 横浜BLITZ

横浜駅で若干迷いつつ、開場30分前の5時30頃到着。BLITZの横の通りにはA1~A100等と書いてある整列用の看板が点々と立っているが、並んでる人はまだ数名しかいなかった。

ひとまず自分のチケットに書いてある番号を確認。B403。同じ番号の看板を探し歩くと、一番後ろに「B250~B500 当日券」と書かれた看板を発見。最初にこの番号を見たときに、かなり後ろだとは思ったが、当日券と同じ扱いか…。

「Bの1から10番までのチケットお持ちの方…」と次々番号が呼ばれた後、「それではBチケットお持ちの方」と、結局その他大勢の扱いを受けて会場入り。会場内は以外と余裕があり、ロッカーもまだ空いていたので、とりあえず阿部義晴Tシャツを買って荷物をロッカーに預ける。

フロアもまだ余裕がある感じだったので、中盤の一段高くなっているとこの前に陣取って始まりを待つ。障害物ほとんど無し。視界良好。

SEの音が徐々に大きくなり会場が暗転。原始的な太鼓のリズムに乗せ、阿部の「40才ったら 40才 40才ったら 40才」という声が響く。ステージ前の白い幕に阿部のシルエットが照らし出され、高く上げられた手の指が1本ずつ増えて行き、4本になったところで幕が落ち阿部義晴登場。

1曲目はユニコーン時代の曲「CSA」だ。おもいっきりメタルなこの曲で一気に盛り上がるフロア。最後の「CSA!」というところを「40才!」に変えて歌う。そのまま一分にも満たないこの曲を4回繰り返したところで一旦暗転し、ステージ後ろに降りて来たスクリーンに映像が映し出される。

アルバム「四ツ葉の森(上)」の中の曲「Redo」をBGMに、ユニコーン時代の写真からABEX GO GOなど今までの写真が映し出され、そのままバンドの演奏に突入。同じく四ツ葉の森から「チェーン」「Are You Ok ?」を演奏するが、音がイマイチ良くない。

最初は音響のせいかと思ったが、どうも演奏が怪しい。特にギターは、阿部義晴がプロデュースする気志團の人がやっていたのだが、何かしっくり来ない。隣でそのギターに声援を送っていた子供には申し訳ないが、ソロに至っては、はっきり言ってしょぼい。何よりバンド全体がまとまってない感じがする。四ツ葉の森は名盤中の名盤だと思っているので、これは残念。もっといい演奏で聴きたかった…。

演奏後、阿部が前に出て来てMCをするが、戻る時によろけ「クラクラする。もうヤバい。」と、早くも弱音を吐く。その後、自らのアルバムのことを四ツ葉のクローバーと言うが、本人は気付いてない。本当にクラクラきているようだ。

with ROLLY

四ツ葉の森より「風船とキャンバス」「虹色のパレット」を終えたところで、一人目のゲストROLLY登場。40代の先輩として、男の40,50は鼻たれだと提言。60目指して頑張りましょうと、黒いメッシュの40代らしからぬ服を着て言う。

すかんちの「恋のマジックポーション」と、ユニコーンの「看護婦ロック」を続けて披露。嬉しいのだが、やっぱり演奏が気になる。ROLLYがギターをすることで、ちょっと音が締まった気もするが、やはりイマイチだ。ベースか?原因はベースか?

2曲終わったところで、E.YAZAWAをパロッたY.ABEタオル登場。肩に羽織って、OKベイベー、ワンタイム!とバンドを促し1発音を鳴らす。Oh気持ちいいね~と、今度はツータイム!と2発。余裕だぜと、さらにスリータイム。気持っついい~ね~と、実に気持ち良さそう。今度はROLLYにやってみたい?と訊くと、それではお言葉に甘えてと、ROLLYがファイブタイム。気持っついい~ね~、ズッポシって感じやね~と楽しそう。阿部は「チンタ君が…」などと言いつつマイクをいやらしい手つきでいじりっている。完全に中学生のノリだ。

続けて8タイム、12タイムとやるが、12タイムの時にROLLYが13回目をやってしまう。それでは私が挽回すべくと阿部が乗り出し、今年で40才、ということは?と、怒濤のフォーティータイム!長い!

四分音符40個をやりきったところで、Y.ABEタオルを投げて永ちゃんの曲(曲名知らん)をカバー。終わったところでROLLYは退場し、再び四ツ葉の森に戻って「コンクリートの水たまり」を演奏。終盤、ベース、ギター、ドラム、と一人ずつステージから降りて行き、最終的に阿部ひとりに。

with 奥田民生

阿部が一人でMCをする横でセットチェンジがされていく。ステージ脇からアコーディオンの乗ったソファーや、おもちゃのピアノなどが運ばれてくる。その様相に一気に期待が高まりザワつく場内を相手に、阿部も一旦MCを止めてボソボソと言葉にならない言葉で適当に喋り、最後に一言「気になるねぇ…」。そりゃ気になる。このセットはもうあれしかないじゃないか。

ま、いいじゃないですか、後で見れるからと、改めて四ツ葉の森についての話を始める。作るのに4年掛かったとか、四ツ葉にはどんな意味があるのかとか。個人的には、その辺の話もじっくり聞きたかったけど、途中で、はいセットチェンジ終了と打ち切り、ゲストの奥田民生を呼び込む。

民生はでかいアフロを被って登場。民生くんとアベくん復活に、嬉しすぎて泣きそうになる。阿部にも80年代のロッカーみたいな、もじゃもじゃのカツラを被せると、二人でソファーに腰をおろし、ダラダラとセッティング。民生に至っては、殆ど寝そべっている状態だ。客席からの見えなーい、立ってーという声に民生が「うっさい!お前らがチビだからだボケ!伸びろ!」と一喝。隣りでは阿部が爆笑し、伸びてしまえ!と一緒になって遊んでいる感じだ。二人とも本当に楽しそう。

セッティングが終わったところで「風~CSA~風II」を披露。二人とも、曲終わりなどで、いちいちベーやん風に「ありがとぉー!」を言ってくる。いちいち昔のままだ。体勢に無理があるなと、民生が座り直したとこで続いて演奏されたのは、ユニコーン時代の名曲「開店休業」。歌詞の「そうね熱海にでも」のところを「そうね横浜にでも」と変えて歌うところを阿部が忘れかけて、危ね~と笑っていた。

曲の合間では、見えない立ってと言うしつこい後ろの客に、今度は阿部が「しゃぶらなきゃ、たたねーよ」と一蹴。今度は隣りで民生が爆笑している。「っていうか、この絵が伝説なのにねぇ。立ったら…、何それみたいな。」と民生が返し、阿部も全くだと笑っている。うん、全くだ。

最後は、これまた名曲「すばらしい日々」。オールドファン失神寸前。まさに夢を見てるようである。

曲が終わると、民生と共に仲良く阿部も退場してステージは暗転。再び出て来たスクリーンには、四ツ葉の森より「WAVE」をBGMに、スタジオでの練習風景が映し出されていた。その間ステージはセットチェンジ。

セットが済むと、中途半端なところでBGMが打ち切られ、スクリーンが上がりSPARKS GO GO登場。

with SPARKS GO GO

今日は阿部さんのために渾身の演奏をと、アルバム六根より「Rock On」を演奏するが、ヤックが歌いだしの音を間違える。とはいえ、さすがスパゴー。そこ以外は完璧で、最初のバンドの音が悪かったのは、演奏のせいだということが露骨に分かる格好良さ。

続けて「Tanger」を演奏し終えると、ヤックが本日の阿部さんの唯一の休憩時間終了ですと、阿部を呼び込む。大丈夫かと訊くヤックに、あっさりダメだと答える阿部。動いてないとダメだと無駄に動く。

まずは、スパゴーの最新アルバムで阿部が参加している楽曲「Dry Fruits」を披露。Dry Fruitsと言えば、アルバムの中で特にカッコ良くて私のヘビーローテーションだったあれです。ん~、贅沢。曲が終わると、阿部が「SPRAKS GO GOでした。…そしてこのままABEX GO GOです!」と自らを紹介。民生くんとアベくんが見れて、ABEX GO GOまで見れてしまう。いいんでしょうか、こんな贅沢で。

1曲目は、阿部がやりたいと言った「夕立ち」。いや~いい曲だと自ら絶賛。確かにいい曲。さらに「大ヒットナンバー…、自分たちの中では」と言って「夏の大将」「おせわになりました」を立て続けに演奏してABEX GO GOは終了。

メンバーはそのままで、最後の曲ですと始まったのは、四ツ葉の森より「セイリング」。やはりバンドがしっかりしているといい。

大団円

アンコールでは、民生もスパゴーも登場。アンコールありがとー!と始まったのは、ユニコーンの「スターな男」。会場は当然大盛り上がり。アウトロの掛け合いの部分では、ちゃんと民生の「カモン!ヨッちゃん!」に「OKまかせろ!」と応える阿部。続く橘兄のソロでは、阿部がさりげなく「テッシー!」と言っていた。今頃テッシーは何をしているんだろうか…。最後は阿部の「タミオ!」の声に民生が答えフィニッシュ。

阿部が一旦引っ込むと暗転して、本日残りのバンドメンバーが提灯を持って「御用だ!御用だ!」と登場。御用だと言えばもう「忍者ロック」しかない。阿部が折り紙の手裏剣が入った袋を持って、会場に手裏剣を投げながら再び登場。

会場全体で「ニンニンニンニンニンニン ニ・ン・ジャ!」と振り付きで盛り上がったところでアンコール終了。直ちに2度目のアンコール要求。

再びステージに民生とスパゴーが現れると、聴き覚えのあるイントロのって「ここだここだー!」とフロア横の入口から、エルビスの格好をした阿部登場。「俺に触るとご利益があるぜ!」と、フロア前の策に乗るとみんなでご利益コール。そのまま「人生は上々だ」突入。

曲の途中で、もうひとりのエルビスを呼んでもいいか!と、ROLLYも呼び込み盛り上がりは最高潮。そのまま最後まで突っ走り、テンション上がりきって興奮状態のまま終了。夢のような時間があっという間に終わり、軽い放心状態で夢見心地のまま会場を後にした。

これだけの面子。これだけの内容。もうお腹いっぱいとしか言いようがない。最高の夜でした。

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