2007年2月17日（土） 甲府 KAZOO HALL
バックホーンの対バンツアー。マキシマムザホルモンやらピーズやらdetroit7やら、果てはつじあやのなんて組み合わせもある今回のツアー。ツアー初日で初登場となる甲府での対バンはeastern youth。大当たりではないか。
小さい箱で見るイースタンは久々だったので凄い楽しみにしていたら、一週間前になって風邪気味に。会社で隣りに座ってる人がインフルエンザで休んでいたので、非常に緊張感のある「風邪気味」である。本当なら会社を休んで回復に専念したいとこだが、納期という名の下に休むわけにもいかず、インフルエンザであろうと当日までには確実に治すという断固たる思いで残業をカット。幸い熱が上がる事もなく、鼻と喉に多少の不安を残しながらもとりあえず回復し、無事参戦と相成った。
開演10分程前。会場から200m程離れた臨時駐車場に車を止め、小雨舞う中会場入り。どうやら私が一番最後の客らしい。入口付近のドリンクカウンター前に陣取ると、それとなく会場の雰囲気を窺う。
バックホーンのツアーなのだから、当然バックホーンのTシャツを着た人ばかりだが、見たところ若い客が多いようだ。バックホーンの客層ってこんな若いのか。
程なくしてイースタンが登場。吉野のギターから、耳をつんざくような轟音が静かに流れ出し、一瞬でeastern youthの世界が出来上がる。イースタンは見る度に惚れ直してしまう。ん〜、カッコいい。
吉野の歌は、ボーカルではなくボイスと言われている。時に囁き、時に雄叫びのようでもあるその声は、まさにボイス。ライブの時にはお馴染みの曲間に入るMCとも言いがたい独り言のような呟き。時に滑稽にも聴こえるその言葉は、人間の心を裸にするが故の滑稽さであり、見方を変えた途端に先ほどまでの笑いとは打って変わった緊張感が会場を覆い、一気に客を引き込む。歌だけでなく、これもまたボイスなのだ。
「何やったって、いつも決まった時間に朝が来ちまう。だから俺らには、どうしても歌が必要」。この言葉がとても印象的だった。
バックホーンのファンで、イースタンはあまり知らないという人が多かったんだろうか。イースタンの迫力に客が緊張しているような感じが少しあったが、青筋を立てて歌う吉野に、そのまんま「青筋！」と叫ぶ客に、俺も立てたくて立ててるわけじゃねーのよと、吉野がいつものように気さくに返すと、客の緊張も解けた気がした。
いつもに比べたらいまいちな感じだったが、十分盛り上がってイースタン終了すると、ドリンクのカウンターに人が集中する。カウンターの前にいた私は場所を空け、その列の横に立っていると、中学生くらいの男2人組がイースタンについて、初めて見たけどあんな（歳が）上だとは思わなかったと話をしているのが聞こえてきた。イースタンメインで来ているものとして、何か切なくなってくる。
バックホーンが登場すると客が一気に前に詰まって、さっきまでとは全く勢いが違う盛り上がりを見せる。
バックホーンは以前カウントダウンジャパンで見た時いまいちだったので、いい印象はなかったのだが、その時とは全く違う感じがした。箱が小さいというのもあるだろうが、音の印象が違う。終止攻撃的でボーカルの山田はあっという間に水をかぶったように汗びっしょりになり、汗の飛沫をまき散らしながら熱唱している。音も全体的に迫力がありカッコいいのだが、唯一カウントダウンの時と同じく、ギターの音には何か馴染めないものがある。
カッコいい事はカッコいいのだがしっくりこない。これは一体なんなのか。意識はしてないのだが好みという事か。
MCでは、金髪にしてビジュアルにも気をつけてるようだが本質はゴリラだと、ついさっき吉野に言われたギターの菅波が、俺がゴリラなら吉野さんもゴリラだと思うと、さらりと反撃。全くである。
終了後、イースタンのTシャツ横目に物販を立ち止まることなくスルー。立ち止ったらアウトなのは自分が一番分かってる。節約の星から来た男ヒヨスケは、こんなところで無駄遣いしないのである。
ホールを出て駐車場へと向かう道で、中学生らしき男女の集団とすれ違う。歩きの人と自転車の人といるが、皆楽しそうにしながらも慌てるように走っている。さらに歩いて行くと、7,8人の集団が道端で誰が自転車乗るだの、お前乗せてやれだの、何か話し合ってる。ファミレスの前とかなら分かるが、ここら辺は栄えてる場所でもないし、これと言って何もない。
一体何の集団なのかがさっぱり分からんし、何でこんなとこに中学生の集団がいるのかも分からんし、何故いちいち道端で立ち止って話し合ってるのかも分からん。本当に気持ち悪い。中学生気持ち悪い。