三宅伸治デビュー25周年記念イベント BEST SHINJI

もう50過ぎだというのに6時間超えのオールナイトライブという強気のイベント。出演者はMOJO CLUB with 片山広明 / MOSAW / Shinji Miyake and His Big Band / 三宅伸治BAND(ゲスト:ウルフルケイスケ)/ 三宅伸治+橋本潤+伊東ミキオ、と盛り沢山。時間が長いだけじゃなくて、内容の濃いライブで楽しかった。

2012年3月16日(金)渋谷 Mt.RAINER HALL PLEASURE PLEASURE

まずは伸ちゃんがひとりで登場して挨拶。「眠くなったら寝てもいいんですよ。そ~っと寝てもらえば、僕もそ~っと帰りますんで」などと言いつつ、最初のバンドを紹介。口火を切ったのは20周年イベントの時と同じくBLACK BOTTOM BRASS BAND

伸ちゃんとBBBBは昔一緒にやってて、それがShinji Miyake and His Big Band。フロア後方の扉からBBBBメンバーが演奏しながら登場すると、盛り上がりもそのままにステージがスタート。ノリの良いブギを何曲かやってから、一息付くように「春」を演奏しおえると、「実はこのセットでのゆっくり目の曲はこれだけなんですよ」と言い、後先考えずに最初からおもいっきりやるのが好きだって言葉通り「カレンダー」「月がかっこいい」「ロックンロールプラネット」などガンガン踊らせる曲を連発。伸ちゃんのステージでは、終盤の盛り上がる所で毎度おなじみのファンの方が蝶の紙吹雪を撒くのがおなじみだけど、この日は最初から蝶が舞いまくり、オールナイトの1発目とは思えない濃いステージは約1時間で終了した。

セットチェンジとしばし休憩のを挟んで、次のステージがスタート。本当ならここでソロを少し演る予定だったそうだけど、早くも時間が押してるということで早速次のバンドメンバーが登場。三宅伸治 + 橋本潤 + 伊東ミキオという、MIYAKE SHINJI & THE TRAMPのメンバーからの3人だ。

「忘れ物」をやった時に話してた、レコーディング時に清志郎がこの曲を聴いて「そうか、俺達の仕事は遊びなんだ。勇気が出たな」って言ってくれたのがすごく嬉しかったってエピソードが素敵だったな。ミキオさんは伸ちゃんの誕生日に気づいて急遽お祝いしたエピソードを話してたけど、微妙な反応の伸ちゃんに「もうちょっと喜んでくれてもいいのに……」と首をかしげてた(笑

「It’s All Right」「ためらいの谷間」などを演奏したあとは、高橋Jr. と大島賢治が登場して5人で「FREE TIME」「たたえる歌」と、もうクライマックスとでも言うような盛り上がりよう。更にはアンコールみたいでしょ? と「何にもなかった日」を演ってこのステージは終了。

転換後再び伸ちゃんが登場すると、さっきソロを飛ばしたので1曲だけとタイマーズの「土木作業員ブルース」を弾き語りで。夜も更けてきたので怪しい感じで頼むぜってリクエスト通り「うっ!はっ!」と、怪しい声が会場に響く。

続いては三宅伸治BAND。「がんばれ日本」「ブルースを生きる」「フェニックスマン」と、休憩させる気無しのセットリストに続き、ウルフルケイスケ登場で「ギターマン」。いつものスマイルで威勢よく「伸ちゃーん!」と叫ぶケーヤンに、気の抜けたような声で「ケーヤーン」と返す伸ちゃん。深夜のノリになってきたねと笑いが漏れる。開始から約2時間経った午前1時半頃。流石に疲れが見えてきた様子。

この頃になると会場でも寝てる人が少しいたな。俺の隣にいた人はこのあたりからほぼ寝てた。でもほとんどの客は椅子のある会場なのに関係なく立ってる人が多くて、まだまだ元気な様子。

「生きよう」で会場が優しい空気に包まれたあとは、疲れを吹き飛ばすように「R&Rの時間」で熱気が高まる。「ベートーベンをぶっとばせ」で、最後に「俺の忌野清志郎!」と叫んだあとは、それに自分で応えるように「JUMP」だ。またしてもクライマックスのような盛り上がりをみせてステージを終えると、少し長めの休憩に突入。でもこの休憩の間もロビーでは伸ちゃんのサイン会。ホント元気だこと。

休憩が終わると、まずは富岡義広さんが登場。ツーバスも交えるヘビーなドラムソロで会場の空気は一転。さらに鈴木享明さんが登場してまるでギターのような音でベースをかき鳴らす。そこに伸ちゃんが加わってMOSAWの登場だ。

MOSAWは初めて聞いたけど、ドラムかっこ良かったなぁ。この音でやる「Hard Time」はなかなか良かった。最後の「サマータイム・ブルース」「Jumpin’ Jack Flash」って流れも凄くてよかったけど、個人的には気になる点がひとつ。ベースのミチアキさんが泥酔してたのかクスリきめてたのか、終始ヘラヘラしつつフラッフラだったこと。客席に倒れこんだりステージに寝転がったり。何度も袖にいるスタッフに向かってフラフラ歩いて行き、そのたびに押し戻されてた。

ひとまずそれはいいとしても、後半倒れたり酷くなってきてから演奏の内容が良かったとは言えなかったな。ヨレヨレってわけではないけど。いまいちのれなかった。伸ちゃんは特にそれをいじることもなく、MCも挟まずに演奏して終了。

午前4時頃、ついに登場した最後のバンドはMOJO CLUB。「ブギ・ナイト」で勢い良くスタートするも、ベースがならないハプニング発生。直るまで2,3分かかったけど、その間ギターとドラムは演奏を止めること無く、客も手拍子で場を繋ぐ。伸ちゃんは「俺たち3人でやるの久しぶりなんだ」と嬉しそうにしてた。

その後、「たっぷり飲ませて頂きました」という片山さんも参加して「パラダイス」「グレイハウンドバス」と盛り上がるステージ。転換の度に片付けられる紙吹雪は、まだまだ途絶えることがなく、片山さんは「これちょっとひどいですー。全然見えないですー」と譜面にかかった紙吹雪をどかしてた。

更にはレコーディングに参加してた鍵盤のライオンメリーさんもアコーディオンで参加。折角こんなフルメンバーが揃ってるのに「こんな時間にこっそり再結成するのがMOJO CLUBらしいんじゃないか」って伸ちゃんが言ってた。アンダーグラウンドすぎる(笑

「君が降りてきた夏」「SAD SONG」を5人でやったあとはメリーさんが退場して一気にぶっ飛ばしていくところだけど、「(I’m A)Power」「ストーン」ときたところで、今度はドラムのシンバルが壊れるというハプニング。それでも勢いがなくなることもなく「がまん」から、最後は「シュー」。伸ちゃんがフロアに降りてくるお馴染みタイムでは、そのままロビーに出て演奏。跡を追ってロビーに出たら、みんなと一緒にジュニアが踊りまくってた。

アンコールでは再びMOJO CLUB登場。「あ~疲れた」とドラムセットに向かう章二丸さんは、すっかり汗だくだ。「25周年25周年っていうけど、全てはこの曲から25年です」と、アンコール1発目は「BACKしよう」。更に続けて「くさっちまうぜ」でMOJO CLUB終了。かっこ良かったなぁ。3人のバランスが凄くいいなぁと。もしかしたらツアーも……なんて話もしてたけど、是非やってほしい。

スタートから6時間が経過して午前5時は過ぎてるけど止まないアンコールで、またしても伸ちゃん登場。清志郎の運転手やってた頃に、自分で作ったカセットのタイトルが、今回のイベントタイトルでもある「BEST SHINJI」だったという話が語られた。そのカセットを清志郎に見つかり、大音量で聴かれて恥ずかしかったって話は雑誌で読んだことあったけど、そのタイトルが BEST SHINJI だったってのは初めて聞いた。ドア越しに大音量で聴かれて恥ずかしかったけど、全部聴いてくれて嬉しかったんですって笑顔で話す伸ちゃんが素敵だったな。

最後は「Forever Young」。ステージの上は伸ちゃんひとりだけど、みんなで合唱して感動のラスト。休憩があったとはいえ、さすがにオールナイトの長丁場は疲れたけど楽しかったなぁ。隣にいた人は口開けて寝てたけど。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です