Hermann H. & The Pacemakers @ LIQUIDROOM

バンドの活動休止発表以来、7年ぶりのライブ。解散したわけではないから再結成でもないし、まぁ「久々のライブ」ってとこだけど、個人的には初めてのヘルマンライブ。ヘルマンは知ったのが結構後期だったてのもあったし、見る機会がなかったんだよなぁ。でも凄くライブが見たいと思ってたバンドなんでものすごい嬉しかった。

2012年2月6日(月)LIQUIDROOM

まずは対バンのストレイテナーから。ちゃんと聴いたの初めてだったけど、今までの印象よりは良かったかな。まぁでも個人的にはいまいちハマらないなぁ。悪いとは言わんのだけど何なんだろ。

MCでは今回対バンするに至った経緯を説明。ドラムのシンペイさんがTwitterでヘルマンのことをツイートしたのが切っ掛けだったんだけど、出来レースではなく本当に偶然なんだってことを強調してた。個人的にはテナーは意外だったなぁ。Jackson vibe来ると思ってた。実際テナーはヘルマンと対バン経験はあるし単純にファンでもあったけど話したことはほとんど無いという関係で、きっかけとなったツイートも対バンの時挨拶したけど無視されたってものだったとのこと。それをファンが岡本さんに報告して対バン依頼されるに至ったんだって。そのDMの返信で「はじめまして」って言ったくらい面識はなかったっていうのに、こうして特別な一夜に対バンしてるんだから人の繋がりって面白いもんだな。ちなみにホリエさんは「HEAVY FITNESS」や「INPUT!」が今でも愛聴盤だって。古いすなー。

軽くオッケーしちゃったけどお邪魔しちゃってスイマセン、なんてシンペイさんは言ってたけど、実際この日の客は何よりもヘルマンを見に来てるのは揺るぎない事実。開演前にテナーTシャツ着てる男子見かけたけど、露骨なアウェー感を肌で感じたのか、辺りをキョロキョロしてたもんな。そうは言ってもさすがのテナー。最後は盛り上げて終了すると、転換に入ったとこで幕が引かれステージが隠された。メンバー自らセッティングするから本番までのお楽しみってことだろう。ギターやキーボードの音が聞こえる度に、今幕の向こうにメンバーが居るんだと気持ちが余計高まる。後のMCによると、この時セッティングに関係ないはずのウルフもステージ上でセッティングしてる風にずっと待機してたらしい。根が真面目って突っ込まれてた(笑)

セッティングが終わり幕が開くと、一気に会場の熱が上がる。モッシュピットの密度も高まり物理的にも熱が上がる。活動休止発表時、岡本さんのコメントにあった それではまた僕らの心とステージに「TEKE-TEKE-TENGU」が鳴り響く日まで! という言葉通り、テケテケTENGUが流れる会場にメンバーが次々登場。

今回のメンバーは岡本洋平、溝田志穂、若井悠樹のオリジナルメンバーに加え、ドラムにマシータ、ベースにTHE BEACHESのTOMOTOMO club、ギターにLUNKHEADの山下壮を迎えての6人体制。まずは若井を除く5人がステージに登場すると、円陣を組んでからスタート。演奏が始まるや否や真っ赤なジャージを着たウルフが登場。今回残念ながらオリジナルメンバー全員はそろわなかったけど、そんな事は関係ないと言わんばかりに1曲目の「東京湾」から盛り上がりは最高潮。ウルフもバンバン客を煽っていく。

ヘルマンといえばウルフ。楽器を演奏するわけではなく、踊って叫んで盛り上げるウルフ。でも「ダンサー」でも「コーラス」でも「MC」でもない。ウルフだ。こんなパートが許される、というか成立するのも変幻自在なヘルマンならではだろう。

「Runaway Song」では、自然と湧き上がる観客の歌声に「よく覚えてた!」と返す岡本さん。当たり前ってもんです。ずっと忘れられなかったから来たんだから。中盤のラップ調の早口パートではJackson vibeのグローバー義和が突然登場して、更に盛り上がる会場。ウルフの踊り真似したり、ファンとして楽しんでやってるって感じがして、見てる方も楽しかったし嬉しかったな。

終わったあとのMCでは、俺はこの16小節やるために4:30に来たのにお前は5:30に来やがってなんて文句を言ってたけど、一夜限りで終わらすのはもったいないと、やっぱり楽しくてたまらないって感じ。しかし、この日の2日前にSKA SKA CLUBの7年ぶり再結成ライブを終えたばかりのグローバーが、ヘルマン再始動のライブに出てるってのもまた面白い。

この日のために作ったというピックを撒く係に任命されたグローバー。このとき以外も、他のメンバーから何度もピックが投げられてたけど、あんだけ投げられてて取れなかったの悔しいなぁ。ちなみにピック投げるように渡されたウルフは、こんなの投げたこと無いんだけどって、ちょっとどぎまぎしてた。

ステージも終盤に差し掛かると「絶対脱げないスニーカー履いてきたか」と書かれたフラッグが登場して「アクション」がスタート。実はこの時スニーカーの紐がおもいっきりほどけてたんだけど、脱げなきゃいいんです脱げなきゃ。

続けて「Rock It Now!」で本編終了。アンコールでは岡本、溝田、若井の3人だけが登場して「真冬ですけど……」と「サマーブレイカー」を演奏。まぁ演奏してるの2人だけど。間奏ではメンバー紹介をしながら、サポートメンバーも登場して演奏に加わり、「サマーブレイカー」に続いて「無能の行方」「fruity machine gun」をやってアンコールが終了。そして当然のようにアンコール2回目に突入。岡本さんはこの日は何度かメンバー紹介をしていたけど、最後のメンバー紹介で告げられた名前を予想してた人はきっと誰もいないだろう。

「本当に、最後に1曲だけです……。ギター、平床政治!」。

マイクスタンドが1本追加されたから、てっきりグローバーがもう1回出てくるんだと思ったら、まさかの平床さん登場でフロアはこの日1番の大歓声。

オリジナルメンバーでソングライティングも手がけていた主要メンバーでありながら、方向性の違いということで脱退して以来、接点がなかった平床さん。この日の再会が奇跡的だったことは、岡本さんのツイートを見ても想像できる。

個人的にはヘルマンを知ったのが平床さんが抜けた頃くらいで、昔からのファンに比べたら思い入れは薄いんだけど、ヘルマンにとって無くてはならない存在なだけに、この登場には興奮せざるを得ない。「喜ぶのは早いよ。ギター弾けないかもしれない」と言ってるウルフも、やっぱり嬉し楽しくてしょうがないんだろうというのが見え見えだ。当の平床さんは冷静な様子で、のんびりビール飲んでたけど。

最後に二人で最初に作ったヘルマンの曲をやりますと始まったのは「One, Two, Three, Four」。当然盛り上がったけど、この瞬間を逃すまいと集中してるみんなの気持ちも感じ取れるような気がして、何とも言えない不思議な感じだったな。間奏で向かい合いながらギターを弾く岡本さんと平床さん。笑いながら拳で平床さんの胸を小突く岡本さんの姿に胸が熱くなった。

聴きたい曲はまだまだあったけど、この日はお腹いっぱいで大満足。いろんな曲みんなで歌えてホント楽しかったなぁ。岡本さんは一夜限りじゃ勿体ないっていうグローバーに「スカスカはどうなの」と突っ込んでたけど、スカスカはもう1本ライブが決まってるのでヘルマンも是非。「ロックがつまんないから帰ってきちゃったよ!」って笑いながら言ってたけど、ホントにもっと面白くして欲しい。

今思うと、平床さんを紹介するときに「ほんとに最後に1曲だけ」と少し強調していたのが気になるけど、同時にこの日の出来事が何が起こるかわならないってのを証明したのも事実だと思う。ヘルマンは、まだまだこれからと信じたい。

セットリスト
  1. 東京湾
  2. Come On, Ha!!
  3. エアコン キングダム
  4. Runaway Song
  5. Loser’s Parade
  6. Beat Mania
  7. クラッシュ
  8. 言葉の果てに雨が降る
  9. あまつゆのバラード
  10. アクション
  11. Rock It Now!
アンコール1
  1. サマーブレイカー
  2. 無能の行方
  3. fruity machine gun
アンコール2
  1. One, Two, Three, Four

“Hermann H. & The Pacemakers @ LIQUIDROOM” への2件の返信

  1. ヒヨスケさんどうも!ヘルマンも嬉しかったけど、個人的にはヒヨスケさんにお会いできたのもとても嬉しかったです。
    私も初ヘルマンでしたけど、インディーズ盤は持ってなくてニコ動でかろうじて聴いていただけだったのでなんていうかもったいないことをしたなぁと思って夢中になっておりました。
    そして「ヒヨスケの蔵」。。。いいですねぇ。私もいつかこういうの作ってみたいと思って早◯年。。。アイコンの謎も解けてやっほい!って感じです。
    また遊びにきまーす。でわでわ。

    1. どうせ誰も来ないからコメント機能なくてもいいんじゃね?と思ってたところにまさかのコメントありがとうございます。
      こちらこそお会いできてよかったですー。んでヘルマン最高でしたな。
      中身があるようで大して無いサイトですけど、どーぞよろしく。

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