友部正人と三宅伸治 ロックンロールやってます in 桜座

このふたりのライブを見るのは2回目だけど、ほんといいコンビだと思う。見事にふたりの良いとこ取りって感じ。演奏する曲は名曲ばかりだし。今回は場所も良かった。桜座は雰囲気は良くて好きだ。

2011年11月20日(日)甲府 桜座

開演前に「この番組の提供は〇〇、〇〇……でお送りします」と紹介アナウンスが。〇〇町のお蕎麦やさんとか、地元の人がたくさん名前が挙がってた。今回の企画は地元の人達がたくさん協賛してるみたい。こういうのいいね。

桜座はスペース自体はそれなりに広いんだけど、客席はゆったりとした畳の雛壇なので、お客さんは大入りだったけど数自体は100ちょっとくらいだったんじゃないかな。ステージも広いんだけど、ふたりとも「近すぎて自宅で一緒にやってる気分になる」と言うくらい小ぢんまりしたセッティングだった。

このふたり、当然友部さんのほうが先輩なわけだけど、友達みたいなふたりの雰囲気が素敵なんだよなぁ。友部さんの曲を三宅さんが歌ったり、その逆もあったりするんだけど、どっちも最初からそういう曲のようにしっくりくるから不思議。

「ゆうーつ」って歌を歌ったとき、三宅さんが「憂鬱って曲なのに歌うたびに楽しくなる」って言ったら、友部さんが「それが伸ちゃんの特徴のひとつだと思うんだよね。悲しい時もつらい時も人を楽しくさせる」って言ったのが印象的だったな。正しくその通りだなと。

中盤のソロコーナーでは、順番をジャンケンで決めることにしたんだけど、友部さんが「じゃんけん……3つに1つだよね?」と、まさかのジャンケンの方法確認。これに対して三宅さんが笑いながら「友部さんのジャンケン4つも5つもあるんですか……ちょっとそれ分からないんで3つのやつでお願いします」と、普通のジャンケンをした結果、勝った友部さんが先にやることに。

このソロコーナーでは、ふたりとも原発に関する歌を歌った。これだけのことが起きてるのにまだ原発が必要だというのかと怒りを歌う三宅さんの「がんばれ日本」。友部さんの歌は初めて聞いたけど、「宮城にも友達がいるけれど 僕は100%ここにいる 100%そこにいるということは 100%そこにはいないということだ」といった友部さんらしい不思議な雰囲気だけど妙に力のある歌詞。サビで突然「ヘリコプターが僕に水をまく 僕は使用済み核燃料を持って立っている」という歌詞が出てきて、ドキッとさせられた。

三宅さんがソロで「JUMP!」をやって、大いに盛り上がったところで第1部終了。ジャンケンで順番を決めた割には、バッチリな流れだったな。みんなで歌う「All light」や、しっとり聴かせる「一本道」など、第2部もバラエティーに富んだ内容で、最後は迫力の「大阪へやって来た」で終了。アンコールでは「たたえる歌」で盛り上がった後、「ぼくは君を探しに来たんだ」。更に2回目のアンコールで「はじめぼくはひとりだった」を演奏して終了。とても心地いいステージだった。

終了後外に出ると、物販には購入者にサインをする友部さんと三宅さんの姿が。普通にCDとか欲しかったんで三宅さんにはTシャツ&CDに、友部さんにはCDにサインしてもらった。更におまけでふたりのサイン入りのポスターまでくれて、もうサインだらけ。前回のライブでもサインしてもらってるし。

本当は友部さんの詩集が欲しくて、それにサイン欲しかったんだけど、並んでる時隣にいた女性に順番譲ったらラス1を買われてしまった……。そこが今回唯一の心残りだな。ちなみに今回買った、というか入手した三宅さんのCD「生きよう」は、チャリティーということで代金を支払うのではなく500円を募金箱に入れてCDを貰うというかたちだった。あれって原価も引かずに500円丸ごと募金になるんだろうか。太っ腹だな。

それにしても友部さんと対峙するとなんか緊張してしまう。なんか独特なオーラが出てる感じで。握手もしてもらったけど、前回同様、何も言えなかった。次回こそは……。