2005年7月18日(月・祝)12:30 東京テレポート駅
いくら何でもそりゃないだろうと言いたくなるくらい晴れ渡った空。開場30分前にして既に会場前には長蛇の列。場所を確認したら一旦駅の方へ戻って飯を食うつもりだったけど、会場が思いのほか遠かったので諦めてそのまま列に並ぶ。
目の前で焼きそばを食っている中学生らしき女の子集団を怪しい目で眺めつつ、腹をグーグー鳴らせながら会場入り。人の波にあわせて、むき出しの地面が埃を舞い上げる中、まずは物販。オフィシャルTシャツとハイロウズTシャツ&リストバンド、バンハズのTシャツを購入。近くの屋台で、まるで旨味のないパッサパサのチキンケバブを購入して手早く片付けると、ファクトリーTシャツに着替える。
会場はブロック分けしてあって、私のエリアはA-5。てっきり前方の端っこの方だと思ってたらなんと最前ど真ん中。サイコーじゃないですか! 思わず上がるテンションを押さえつつ、適当な場所に腰を下ろすと、馬鹿みたいな日差しに暖められた地面の熱で一気に汗が噴き出す。気がつくと、既に頭が痛くなっている。夏の直射日光は、ことのほか苦手です。
愛と平和
何もしてないのに1ステージ終えたかのような汗が出た頃、MCのSNAIL RAMPのTAKEMURAとPAFFY吉村由美が登場。カンペ見っぱなしのTAKEMURAと、やる気ゼロの吉村由美の呼び込みで1組目のHY登場。
真夏の青空に合いますね。はっきり言って曲全然知らないんですけど楽しかったです。途中、みんなで楽しめる曲だから思いっきり踊ってねと新曲(?)を披露。会場に大きなビーチボールが投げ込まれて、客の上を無数のビーチボールが飛び交う。
あれって、当たるなーと思ってて当たると大したことないけど、全く無防備なとこに突然くると地味に痛いんですよね。ってかちょっとムカつくんですよ。なんかちょっと馬鹿にされてる感があって。ビーチボール当てられたて。いじめられっこでしょ。そんなもん。もう途中からボールばっか警戒してて、どんな曲だったのかとか、ステージ上で何やってたのかとか全く覚えてませんよ。
結局5回ほどボールが頭を直撃するも、無事HY終了。ここからは先は、ハッキリ言って戦闘です。体調管理に気をつけてと言ってるくせに、タイムテーブルはぶっ倒れてくださいと言わんばかりの並び。
まずはサンボマスター。ただでさえ暑い会場が一気にその熱を増す。相変わらずの絶叫MCを経て「歌声よおこれ」でスタート。演奏始めた途端に、寝転がり這い回りながらギターを弾く山口。その後の流れは「美しき人間の日々」「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」「そのぬくもりに用がある」ときて「月に咲く花のようになるの」でフィニッシュ。
カッコ良かったんだけど、以前SWEET LOVE SHOWERで見たときの方が良かったかな。ま、時間が短かったせいもあるけど少々物足りない感じがしました。何か、若干空回り感があった気が。客層の問題だろうか。あと途中の愛と平和コールは、もっとしつこくやってもよかった。
愛と平和!愛と平和!愛と平和!愛と平和!
奇跡と躍動
サンボが引っ込み、続いてはZAZEN BOYS登場。1曲目は「開戦前夜」。心地よいテンションのMATSURI SESSIONが繰り広げられる。新メンバーの柔道2段松下氏のドラミングは、パワーはもちろん、その巨漢に似合わぬ繊細さも持ち合わせており、新しいZAZEN BOYSがそこにあった。
その後「Usodarake」「Kimochi」ときて、続く「COLD BEAT」では途中フェードアウトして一旦音が止まった瞬間に、まるで狙ったかのように遠くの方でキ~ンコ~ンカ~ンコ~ンとチャイムの音が。まさに野外だからこそ起こりうる、感動すら覚えるほどの奇跡。思わず苦笑いしつつ「コールドビートが鳴っとりますよ」と向井氏。諸行無常の響きでありました。
最後は「自問自答」でZAZEN退場し、遂にTHE HIGH-LOWSの出番。明らかにやる気満々のヤローどもが集まりだして、まだセッティングも済んでないのに会場の至る所で、ファンにはおなじみの「GO! HIGH-LOWS! GO!」のコールが巻き起こる。会場全体が一気にハイロウズモードに切り替わった。
いつものようにヒロトの「THE HIGH-LOWSです」で始まると思いきや、はじめの一言は「今日は汗をかくためにやってきました。どれくらいかというと…サンボマスターくらいです!」と、なぜかサンボに対抗心をあらわに。そろそろ日も落ちてきてるけど、サンボより汗かく自信満々でスタート!
1発目は「ママミルク」。以前雑誌のインタビューで、この曲は時間稼げるから便利だと言ってたけど、時間を稼ぐというよりもお互いの音を確かめ合うかのように音を重ねていき、徐々に熱を上げていく。バンドに火が入った瞬間、オーディエンスにも着火。真横で小規模だけど激しいモッシュが発生。当然参加。楽しい! 土埃が激しく舞い上がってるけど、そんなことはおかまいなし。隣で足下にバッグ置いて大人しく見てた女の子が、明らかに引いてるのも無視。
「ズートロ」「サンダーロード」と終わったとこで、ヒロトのお気に入り、タンクギターが登場。「今日はみんな、何で来たの? 何とかカモメ? ツバメ? ん? 僕はこれで来ました」とギターを指差す。そのまま「不死身のエレキマン」へ突入。激しい動きに頭痛は悪化する一方。もはやフラフラになってるにも関わらず、続く曲は「俺軍、暁の出撃」「相談天国」「青春」と、休ませる気ゼロのセット。かつて、あのデイブ・グロールをイギーポップのようだと興奮させたヒロトのパワーは、この暑さの中でも衰えることはない。40過ぎのおっさんがステージ上で暴れ回ってるのに、こっちが負けるわけにはいかないので、無茶をして最後の「ハスキー」までノンストップで駆け抜ける。
途中サークルピットもできて、短時間ながら存分に堪能しました。終了後、濃いハイロウズファンならGO! HIGH-LOWS! GO!のコールをするとこだけど、後方から「アンコール!」の声が巻き起こる。HIGH-LOWSコールじゃないってことは、さほど濃くないハイロウズファンをも巻き込んでる証ではなかろうか。その後HIGH-LOWSコールも起こったけど、当然アンコールはなし。とはいえ一杯汗かけていいライブでした。
HIGH-LOWSコールも終わった後、その場にいる見ず知らずのヤローどもの間で「おつかれー」とハイタッチ。これだからライブはやめられない。
頭痛とミーハー
汗かけば頭痛も治るだろうという、何の根拠もない予想は当然のようにハズれ、頭はクラクラ。ステージ上ではバンハズのセッティングが中だけど、何かトラブルがあったらしく、なかなかセットが終わらない。でも、奥田民生を酢酸に漬け込んだ、みたいな感じの顔した人が、奥田民生のギターをセッティングしてるのが面白かったので許す。実は身内ですと言われても、あ、そうですかと頷いてしまうくらい似てた。
一向に収まらない頭痛に、これ以上の無理はまずいと判断し、ラスト2組の矢井田瞳とラブサイケデリコは見ないで帰ろうと決意する中、やっとセッティングがやっと終わりTHE BAND HAS NO NAME登場。遂に出会うことが出来た。待ってたよ!
新曲の「マルホランド・ドライブマーケット」でスタート。15年ぶりの活動再開となる今回のメンバーは、奥田民生とスパゴーに加え、当時のディレクターだった松浦善博氏を含む5人編成。音自体はスパゴーよりのヘビーサウンド。でも奥田民生が入ることによってスパゴーとはまた違うイカした音になってる。これがこの夏限定だなんて勿体ない!見れて幸せ。
その後のセットリストは「ギターの犬」「Rain Song」「Mistake」「Jet Lag」「Something Wild」だったと思う。フラフラだったので最後がSomething Wildだったこと以外、順番は自信ない。とはいえ、フラフラでもまだ聴いていたいと思わせる内容でした。バンドの名前募集企画をしてるみたいだけど、これってまだ続けますよってこと?
バンハズ終了後、会場出口の方へ移動。帰るつもりだったけど、さすがに名残惜しさが残る。正直、次の矢井田瞳には全く興味がないんだけど、最後のラブサイケデリコは見てみたい。どうしようかな~と何気なく物販の方をプラつくと、ZAZENのコーナーに人だかり。やっぱ人気あるなぁ、俺もTシャツでも買ってくかなぁなんて思って見てみると、向井秀徳本人が売り子してるじゃありませんか!
購入したTシャツとCDに素晴らしいサインをしてもらい、握手もしてもらってご満悦。もはやラブサイケデリコは記憶の彼方に追いやられ、この思い出を胸に帰宅することで頭は一杯。結局最後はただのミーハー。いや~、いい思い出であります。
漢字
カタカナ
帰り道、空腹に耐えきれすマックに立ち寄りダブルチーズバーガーを食って気持ち悪くなる。帰宅という判断が正しかったことを確信しつつ、やけに日に焼けた腕を見て、若干引くのでありました。