フラワーカンパニーズツアー 〜 チェスト!チェスト!チェスト!@渋谷

ニューアルバム「チェスト!チェスト!チェスト!」を引っさげての全国ツアー。あくまでもレコ発ツアーのひとつなんだけど、骨折して現場を離れてたドラムのミスター小西が3ヶ月ぶりの復帰。しかもこの日が誕生日ということで、いつもと違う特別な内容だった。貴重なもん見せてもらいました。いやー、良かった。

2010年12月4日(土)SHIBUYA-AX

3ヶ月前にミスター小西が、ライブではなく打ち上げで足を骨折(足の甲の骨を3本も)したあと、既に決まっていたライブを小西に代わりサポートしてくれたのがクハラカズユキとサンコンJr。会場の前には「四人揃ってフラワーカンパニーズ」と書かれた2人からの花輪と、その骨折をしたライブのイベンターである清水音泉からの花輪が置かれていた。

ちなみに骨折の原因は、怒髪天の増子さんが考案した「ジャンピング乾杯」という実にアホな乾杯でジャンプした際、片足で着地して失敗したため。小西のギプスが取れた直後には、圭介がライブ中に肋骨を骨折して(2回目・4本目)、バンド内での骨折合計7本という、いらん記録を作り出している。

メンバーが登場すると、まずは圭介が挨拶代わりに小西を指差しつつ「ひとりメチャクチャ緊張してるやつがいるぞー!」と一言。新譜から「ラララで続け!」でスタートした。

続けて「ロックンロール・スターダスト」「冬のにおい」と、新曲・中期・初期と3曲を披露。レコ発なんで当然新譜の曲が多いんだけど、この日は復活祭ということで普段と違うような曲とかもあって、全体的に凄くいいセットリストだったと思う。お馴染み曲が盛り上がるのは当然だけど、新譜の出来が良いので新曲もしっかり盛り上がった。

4曲目では、初めてライブで聴く昔の曲「復活の日」。サビの「今帰ったぞ 生き返ったぞ 無事帰ったぞ」という歌詞の真ん中を「小西帰ったぞ」に変えて歌い、2番ではそこを丸ごと小西が歌った。まさにこの日の為にあるような曲。

その小西は自他ともに認める緊張っぷりで、カウントで叩かなきゃいけないところでスティック回してたことをマエさんに突っ込まれていた。そいいう緊張の仕方なのかと。

毎度余計な話が長いMCでは、圭介がユニクロのヒートテックをとりあげ、しゃれた名前で下着のださいイメージを払拭したとことと、社会の窓を付けたとこを絶賛。今まで圭介が使ってたのはそれが無かったので、いつも半ケツ出して小便してたらしい。サービスエリアで大の方に入ってたのはそういうことなんだよと熱弁する圭介をマエさんは軽くあしらい、相変わらずの保護者ぶりを発揮。

骨折の話題になった時は、骨折経験者として骨の大事さをアピール。骨折したくせに何で偉そうなんだとマエさんに突っ込まれつつも「死んだあと最後に残るのも骨でしょ?君が死んだらどの骨くれるの?もらうよ、骨」と、いつも通り余計な一言を追加することも忘れない。

しかしこの日の圭介は、いつもと違っていた。メンバー紹介の時に、いつもなら類人猿だの変なオーバーオールだのといじるマエさんのことを、ベースがかっこいいんだとベタ褒め。小西の件でリーダーとして1番苦労したことだろうと感謝の言葉も。フラカンのライブ何回も見てるけど、こんなにマエさんを褒めてる圭介初めて見た。マエさんも平然を装いつつ若干照れてるような雰囲気。

「普段は顔がどうとかオーバーオールがどうとかばっかりで、ベースのことに触れてもらえないけど、ベースがメチャクチャかっこいいんですよ!」って。普段顔やオーバーオールのことを言ってるのは、あんただろ!

そのベースがかっこいいマエさんは、みんなへの感謝を語った小西の挨拶を感動したと絶賛。俺のiPodに入ってる長嶋茂雄引退の挨拶や、アントニオ猪木引退の挨拶に匹敵するって。iPodに何入れてんだよ。

でも、確かに小西が言ってた「今日からまたスタートです」って言葉は、ぐっと来たな。

最後は「YES,FUTURE」で軽くモッシュが発生したあと、間髪入れずに「TEENAGE DREAM」で怒濤の盛り上がりを見せて本編は終了。

ここまででも十分良いライブだったけど、この日はここからが凄かった。

アンコール1曲目で懐かしい曲「なんとかなりそう」を披露したあとは、続いてこれまた珍しい曲「裸の大将」。QUEENの「We Will Rock You」を思わせるドラムに合わせ手拍子を促すメンバー。その手拍子が会場を埋める中、ステージの左右から台に乗った2つのドラムセットが登場。右のドラムを叩いてるのは今回のツアーで4本をサポートしたサンコンJr。左は14本をサポートして、もはやメンバーとまで言われたクハラカズユキだ。ヨサホイでの乱入とかあるかなとは思てったけど、まさかトリプルドラムとは。それにしても音圧が凄い。体の芯にくる。圭介もその音に負けじと声はってる感じで、凄かったなぁ。

まさかの共演はこれで終わらず、続けて「馬鹿の最高」をやったあとは、今回のツアーでまだやってないのを無理にお願いしたという「真赤な太陽」も披露。最後の「真冬の盆踊り」では、なんと赤青黄色のツナギ(小西コスプレ)を着たピーズの3人が登場。来れないという話だったんだけど、レコーディングを抜け出してメンバーに内緒で来たらしい。その姿を見た圭介は「なんでいるの!」驚きつつ「こういうのは前もって言ってくださいよ!」と笑ってた。

ヨサホイをマエさんがリードするグレートマエカワコーナーでは、「ヨヨヨヨヨッサホイ!」「ヨーーーーーーーッサホイ!」と、いろんなパターンのヨサホイを展開。裏声ヨサホイをやったあとの濁声ヨサホイは、流石に客がうまく出来なかったので、濁声と言えばということでアビさんが呼ばれた。

濁声の見本を見せてやってくれと振られたアビさんは、見事な裏声ヨサッホイを披露。間髪入れず、先輩相手に条件反射で頭を叩くマエさん。反省するアビさん。

「渋谷渋谷渋谷渋谷渋谷ヨッサホイ!」と言ったあとは、なぜかマエさんと圭介の渋谷早口連呼対決がスタート。2人とも「何これ。何の対決なの」と笑ってた。次から次へと、見てるこっちも面白すぎておなか痛い。

こんな豪華なメンバーが揃ってるのに、まだ終わるわけが無い。2回目のアンコールでは、まず圭介以外の3人が登場。マエさんが軽く話をしたあと、舞台袖を見ながら「えーっとサンコンとキューちゃんはどうするの?ん?鈴木は?」などと言いつつ、グダグダな感じで圭介登場。「呼び込みますからって言われたから待ってたのに、何この感じ」と不満を漏らしつつ、その手には今日の出演者全員のサインが書かれているスネアのドラムヘッドが2枚。これを客席に投げ入れてプレゼントしたんだけど、サンコン、キューちゃんだけじゃなく、勝手に来たピーズのサインまで入ってるからスゲー貴重な代物。これ欲しかったなぁ。

ここで演奏したのは「サヨナラBABY」。終わったあとは6人がステージ前に並び、手をつないで挨拶。始まった時は4人揃ってフラワーカンパニーズだったのに、いつのまにやら6人揃ってフラワーカンパニーズになっていた。

ここでもう終わりだろと思って帰ろうとしたら、再び沸き上がる手拍子。まだやるか?と思いつつ一緒になってアンコール要求してると、再び登場してくれた。最後は4人でやりますと「東京タワー」を演奏。

メンバー紹介のとき竹安が「フラカンはついてる」って言ってた。キューちゃんとサンコンにサポートしてもらって、それがいい経験になって、骨折があって逆に良いレールに乗せてもらったんじゃないかって。

やっぱり4人揃ってフラワーカンパニーズだ。なんにも無くて最低にダメでもふんばっていこうと歌う「東京タワー」に胸が熱くなる。感動的なラストだった。

キューちゃん参加が最後となるライブで、名残惜しさのあまりアンコールを13曲やったという記録に曲数では及ばないけど、内容的には全然負けてない濃いライブでした。ミスター小西は、もうジャンプも片足着地もしませんと誓ってたけど、あれが切っ掛けでこんな凄いライブが生まれたんだから、たまにはジャンプも片足着地もいいかもね。

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