山崎まさよし 〜 ONE KNIGHT STAND TOUR 2010-2011@長野

ONE KNIGHT STANDは、山崎まさよしが1人きりでやるスタイルのライブ。1人とは言ってもシンプルな弾き語りだけじゃなくて、リアルタイムでサンプリングした自分の演奏をループさせ(ルーパーという機材らしい)、それをバッキングトラックとして使うなど、とても1人とは思えないグルーヴを生み出していて非常に興味面白い内容。

今回は新譜が出たあとなんで一応レコ発ツアーではあるんだけど、デビュー15周年にもあたるということで、デビューから今までの総集編的な内容で非常によかった。席が1階の1番後ろの1番端だったんだけど、ステージ見やすかったし、隣の席に人がこなくて広々のんびりできたし、言う事無しでしたね。

2010年11月23日(火・祝)長野県伊那文化会館 大ホール

ステージのバックには4本の柱のような大きいオブジェ。前にはギター3本と鍵盤。まずは軽くギターを爪弾いてから始まった1曲目は「月明かりに照らされて」。これをシンプルに弾き語りで演奏した後は、リズムマシーンをバックに「ドミノ」。更にルーパーを使ってリムズトラックを自分で作りながら「シングルマン」と、この冒頭3曲でデビューから現在までを見事に表現してみせた。

前回ONE KNIGHT STANDを見たのが5年前で、その時からルーパーを使った演奏はしてたんだけど、今回はボイスパーカッションやったり、自分の声でコーラス入れたりして面白かったな。この日はツアー2日目だったんだけど、ツアー序盤はちょっと探ってる感がまたいいのよねぇ。

他には、今までピアノでやってた「ツバメ」や、アコギの印象が強い「全部、君だった」をエレキの弾き語りで披露したり、逆にエレキでザクザクやってた「君と僕の最小公倍数」をピアノでやったのが印象的だったな。

毎回同じじゃつまらないからアレンジ変えてるってことだと思うんだけど、ただ奇をてらってるわけじゃなくて、しっかりハマってるのが素晴らしい。エレキでしっとり弾き語りってのも良いね。

MCの時には、ルーパーの逆再生機能を使って、逆再生してちゃんと聞こえるように喋るという小ネタも披露。1つめの言葉は「みんな盛り上がってるかーい!」と見事に逆再生されて盛り上がったんだけど、2つめの言葉は失敗して聞き取れず。本当は「ザザムシ食べてるかーい!」と言いたかったらしい。(会場の伊那市では昔からザザムシという虫を食べる習慣がある)

ザザムシが失敗に終わったので、代わりに昆虫繋がりでイナゴに挑戦。まずは「イナゴー!」の逆回転練習をしてから吹き込んだ言葉を逆再生してみたら「盛り上がってるかーい!イナゴー!」イナゴ盛り上げてどうする(笑)

中盤、鍵盤とシンプルな弾き語りを中心にしっとり聴かせると、終盤の「ペンギン」では一転、エレキを重ねてのヘビーな音を響かせる。続いての「ステレオ」はアコギに持ち変えるも、パーカッション+ギターの3トラックでエレキにも負けないくらいファンキーでロックな仕上がり。

最後は原点回帰するかのようにシンプルな弾き語りで「HOBO Walking」から「晴男」へとつなげ、みんなで歌って終了。「東京に生まれて阪神を愛してても」という歌詞を「松本に生まれてザザムシが食べれなくても」と変えて歌ってたんだけど、アンコールで出てきたときに「さっき松本って言っちゃったね。伊那だった」と訂正。この日は普通に間違えて「いよ」って言ったりもしてた。それは松本から来たのか? 松本伊代なのか?

アンコールで登場すると「15周年のおめでとう!」という会場からの声に、ありがとうと応えつつも「15年ですよ。時効ですよ」と一言。「何かやるのか?」と他人事のように演奏の準備をすると、まだ拍手が鳴り止まないうちにギターのボディーを叩いてパーカッションパートをサンプリング。これが拍手の音まで拾ってたんだけど、はじめから狙ってたのかどうか良い効果になってて面白かったな。

そのまま「アレルギーの特効薬〜What’d I Say」での、お馴染みコール&レスポンスで会場を盛り上げたあとは、鍵盤の前に移動して雰囲気を一転「One more time, One more chance」を披露。やっぱり、この曲は客の反応が違うね。個人的には映画「月とキャベツ」の印象がいまだに強いんで、ギターよりピアノの方が映画のラストシーンと重なって好きだから嬉しかったな。

最後はニューアルバムの中でも個人的に1番好きな「ブランコ」。今までを振り返りつつ新しい一歩を踏み出すという意味で、15周年のライブを締めくくるのに相応しい曲では無いでしょうか。

今回のアルバムはいい感じで力が抜けて本人が楽しんでるって感じがしたんだけど、ライブの方もそんな感じで見てる方も楽しかったな。ライブって終わったあと「良かったけどあの曲も聴きたかったな……」ってのがよくあるけど、今回はそれを感じなかった。そりゃ欲を言えばいろいろあるけど、今回はただただ満足。

終了後、ロビーにこの日のセットリストが掲示されてたのも嬉しかったな。よく見たら曜日の表示が「金」って間違ってたけど。

最後に物販でTシャツ&ステッカーセット購入。山崎まさよしファンは何故か年齢層が高いんで物販もちょっと高い。Tシャツ3500円って外タレ価格だよなぁ……。そして限定の財布が1万9000円て。誰が買うのよ。

“山崎まさよし 〜 ONE KNIGHT STAND TOUR 2010-2011@長野” への2件の返信

  1. はじめまして。12月18日にまさやんのライブに行ってきます。
    そうか、今回はONE KNIGHT STANDだったんですね。スキンヘッズには会えないのか…(笑)まぁ、それは次回の楽しみとして。
    今回のライブは一人参戦なので周りと浮かないか心配しつつ、参戦した方のブログを探して情報収集。でも曲順わかっちゃうと楽しみが減るのでぱぱっと読み(すみません)。
    15年経って熱心なファンの時期は過ぎてしまったけど、やっぱり好きなことには変わらないので、楽しんできます。
    おじゃましました。

    1. はじめまして。
      今回のライブは凄い良かったですよ。やっぱこの人スゲーな、と。
      新譜の出来もいいし、最近はまぁまぁかなって感じだったけど今回改めて好きになりました。
      ライブ楽しんできてください。

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