MINE★ROCK FESTIVAL

今回初めて開催されるロックフェス。「マインロック」ではなく「ミネロック」。企てたのはローディーの峰さん。本来裏方であるローディーが企画したという、実に稀なイベントです。

出演する7バンドは、全て彼が担当しているバンド。このバンドを集めたらどんな楽しい事になるのかという事で企画したら、みんな快く引き受けてくれて実現したんですと。そんな峰さんを初めとする裏方さんへの愛をビシビシ感じる、とても良いフェスでした。

2010年1月17日(日)新木場 STUDIO COAST

ミネ無しじゃ……

1組目は、いきなりZAZEN BOYS。音は相変わらず凄まじくてカッコ良かったけど、1発目だし、まだ昼間ってことで客もエンジン掛かってなかったのか、ZAZENファンが少なかったのか、客はちょっと大人しかった気もした。「WHISKY&UNUBORE」の「5合瓶〜」のところは、最初自分含めて数人しか言ってなかったし。ま、最終的には増えたけど。

ちなみに1番最後は、メンバーが合唱団のように「ヨーッ パー ラー イ〜↑」ってアカペラで歌ってた。ZAZENは、すげーカッコいい音鳴らすくせに、こういう間抜けなお遊びをしれ〜っと入れてくるとこが素晴らしい。

MCでは向井さんが、峰さんとは10年来の付き合いで優秀なローディーだと言いつつも、「ローディーの彼がこのイベントを開催する……という事の意味を、未だ探しております」と笑いを誘ってた。

2組目はa flood of circle。私は初めて聞く名前。ここは正直眠過ぎて、後ろの方で半分寝ながら聴いてました。MCで「a flood of circleと言います。あ、だけでいいんで覚えてってください」と言ってたのは記憶にあります。あ、それから楽屋が無かったって話。

ZAZENが50分近くやったんで、それくらいやるのかと思ったけど、ここは30分程度で終了。ZAZENがプロローグで、ここが本編の前座ってとこでしょうか。

次のセッティングが終わったところで主催者の峰さんが登場。簡単に挨拶したんだけど、流石裏方というか、人前で話す事に慣れてないの丸出しで控えめに話してるのが、「あぁ、この人いい人だな」って思わせる。既にイベントが終わったかのような事を言ってしまい客に突っ込まれると、苦笑いしつつ「うるさいよ、そこ!」とやり返す場面も。

最後は、1度呼び込みやってみたかったんですよと言って、次の音速ラインを、微妙な声の張りで呼び込み。

音速ラインも初めて見るけど、なかなか良かったです。デビューしたころしか知らなかったけど、思ってたよりズッシリした音鳴らすんですね。

MCではボーカルの人が、僕は楽器の事がホント分からなくて峰さんがいないとダメなんですと言って、そんな峰さんに捧げると「青春色」を演奏。歌いだしの「君なしじゃ僕は」のというところを「峰なしじゃ僕は」に変えて歌っていいかと峰さんに確認して、本当にそう歌った。峰さんは、ホント幸せもんだ。

これがロックなんじゃないか?

いい加減眠気も飛んでスッキリしたとこで、続いてはmonobright。セッティングが終わったとこで、ボーカルの桃野さんと峰さんで、次は一体誰が出るんでしょうか?誰でしょうね〜などと漫才チックな掛け合いで呼び込み。

monobrightも峰さんに捧げると言って「魔法のライター」を演奏。更には「SGS」を MINE ROCK FESTIVAL の略で「MRF」に変更。歌詞も「ミネ トモヒロにも似たよなたまげた」に変えてた。だけど、その前にMCで噛んだとき「はじめに言っときます。僕は……噛みます」と宣言したのを証明するかのように、これを噛み倒して全然言えず、最終的には「絶対言えない!絶対言えない!」って叫んでた。

続いてはサンボマスター登場。ちゃんと見たの久しぶりだけど、相変わらず暑苦しくてカッコ良かったなぁ。

いなくなった人の事を歌うバラードをやった後、前にいたお客さんが泣いていたらしい。それを見ながら山口は「俺はね、お姉ちゃんを泣かせるためにここに来たんじゃないの。俺はね、おねえちゃんに笑って欲しいの」と話を始めた。

俺は悲しい事を歌いにきたんじゃない。誰かがいなくなったとか別れたとか、悲しい事とかも全部含めて笑って欲しいの。俺はロックやりに来たんじゃないの。みんなで笑って、最後にこれがロックなんじゃねーかなって言いに来たの。

そう一気にまくしたてる。こんな風に感情さらけ出して叫ぶ山口の姿は、とても暑苦しくて、とても美しいと思う。サンボは、初めて野音で見たときのステージが1番印象に残ってて最高だったと思ってたんだけど、今回はそれを超えた。素晴らしかった。

サンボが濃い空気を作ったあとは、ガラッと雰囲気変えてサニーデーサービス。ソカバンは何回か見てるけど、サニーデーとしては初めて。曲がいちいち懐かしくて、ノスタルジックな気持ちになる。「恋におちたら」とか良かったなぁ。

去年、ドラムの丸山さんが倒れて急遽入院するという事があったけど、曽我部さん曰く、レコーディングの最後でシンバルの音1発残して倒れたらしい。そこは昔の音から持ってきたって。本当なんだろうか。

その丸山さん。メンバー紹介された時に笑顔で手を振って、曽我部さんに「そこは普通ドラム叩いたりするだろ!天皇じゃないんだから」と突っ込まれてた。いい味出してるわぁ。

個人的には、本家サニーデー版の「青春狂走曲」も聴きたかったんだけど、結局やらず。あれはもうソカバンの曲って事だろうか。ま、それがなくても良いステージだったけど。

公開打ち上げ

次は、いよいよラストのScoobie Do。いつものようにリハで「Ride on time」を演奏して、会場を軽く温めてから登場。

ギターでしか語らないリーダーの言葉によると「先程のサニーデーサービスで本編は終了。ここからは峰さんの好意によって行われる公開打ち上げ」とのこと。そして、打ち上げだから跳べ!と客を煽るコヤマシュウ。そしてそれに応える客。明らかに今までとは一線を画した盛り上がりを見せるフロア。やっぱりスクービーはライブチャンプでした。

客に「イェー!」と言わせるコール&レスポンスでは、今日しかやらないバージョンとして「ミネー!」と叫ばせた。袖にいる峰さんをはじめとする裏方さんも、ホント楽しそうに笑ってたのが印象的。

アンコールで登場した際は、まず峰さんを引っ張りだして挨拶をさせたんだけど、ここでも峰さんは控えめで、このイベントの顔の癖して前へ出る感じもゼロ。いたって普通の裏方さん。きっと感謝されたいとか、儲けたいとかそういう事じゃないんだろうなと。ただ音楽が好きで、自分が担当してるバンドが好きで、ただやってみたかったんだって。そんな感じ。

峰さんが感謝の気持ちを述べた後、Tシャツ買ってくださいと言うと、「彼はロックンロールのロールの話をしてますよ。ロールする。継続する」とコヤマシュウが付け足してた。Tシャツ迷ってたけど、峰さんの人柄にも惚れたので結局購入しました。

アンコールは、峰さんからも要望があったという「夕焼けのメロディー」を演奏して終了。最後はスクービーの真ん中に峰さんが入り、5人が並んでカーテンコール。

この手のイベントは転換に時間が掛かって押すのが当たり前なんだけど、コヤマシュウ曰く、今回はローディーさんが企画したイベントだけあって、スクービーの出番の時点で10分まいてたんだと。確かに転換早かったもんなぁ。素晴らしいスタッフ力。

終了後、帰ろうと出口に向かっていると後ろで歓声が上がる。何事かと振り向くと、本来の仕事をするためにステージに出てきた峰さんの姿。その姿に拍手と、ありがとうという言葉が飛ぶ。裏方が主役になるイベントってのもいいもんですね。

ちなみに、monobrightの桃野が出番終わった後フロアにいて、普通に客と話したりしてたんだけど、スクービー終わったあと「いやー、全然分かんない! でも楽しかった!」って大声で言ってた。分かんないのとこは大声で言わんでもいいだろうに。

“MINE★ROCK FESTIVAL” への2件の返信

  1. はじめまして。
    MINE★ROCK FESTIVALに行った人が、どんな日記を書いているのか拝見しています。
    とてもステキなイベントでしたね。

    見ていたら、年末を幕張で過ごされたようで。
    しかも、エレカシ→怒髪天→フラカンの流れ全く一緒でした。
    思わずコメントさせていただきました。
    音楽ってホントに素晴らしいですねぇ!!

    1. はじめまして。コメントありがとうございます。
      MINE ROCK ホントよかったですよね。是非またやってほしい。

      CDJはニアミスにてたかもしれないんですね。しかも1番ハードな時間帯で。
      この先もどこかで知らず知らずニアミスするかもしれませんね。
      音楽素晴らしい!ごもっとも!
      お互い音楽バカな人生笑って過ごしましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です