三宅伸治 〜 50th HAPPY BIRTHDAY LIVE “夢の歌”

三宅伸治の50歳の誕生日を記念してのバースデーライブ。ただでさえハッピーな気持ちにさせてくれる伸ちゃんのライブ。それが誕生日で多数のゲスト参加となれば、輪を掛けて楽しくハッピーなライブになるに違いないということで、休みとって行ってきました。想像以上に賑やかで楽しかったー。

2011年3月8日(火)渋谷 pleasure-pleasure

会場は元々小さな映画館だったとこで、キレイな大衆劇場って感じ。時間通りに開演すると、まずは花束を持った伸ちゃんが登場。「50になりました」と複雑な表情で挨拶をしてから今日の趣向を説明。

「今日はいろんなゲストの方がでてきます。出たり入ったりが多々あります。僕はいいんで、ゲストの方に盛大な拍手をお願いします」と、伸ちゃんらしい謙虚なコメントに続いて呼び込まれた最初のゲストはウルフルケイスケとリクオの2人。

伸ちゃんは一旦退場し、まずは2人でロックンロール。前座といったところかな。ミスタースマイル ケーヤンの笑顔で早くも会場があったかい雰囲気に。

2人で2曲やって、すっかり会場が温まったところで、改めて伸ちゃんが登場。ここからはゲストを迎え、カバーやゲストの曲を中心にゆったりした雰囲気で進行。

花田裕之、橋本潤、石田長生、友部正人と、そうそうたるメンツが入れ替わり立ち代りステージにあがり、時に伸ちゃんと二人きりで、時に何人かでセッションをしながら演奏をしていく。友部さんが50歳になる直前に作ったっていうラブソングが印象的だったな。伸ちゃんの事を祝うように指さしながら歌う友部さんがおちゃめで可愛かった。

2部制だったんだけど、1部の最後は1部で登場したゲストと会場も一緒になって「It’s All Right」を歌って終了。しばらくの休憩を挟んでから始まった2部では、まず事前告知のなかったゲスト石塚英彦が登場。いつものオーバーオールに何故か肉の被り物をしている。「まさか石田長生さんと同じ楽屋だとは思わず、こんな格好ですいません」などと、2部の前説とでも言うべきか、軽くトークで会場を温める。

そのあと三宅伸治バンドのメンバーを迎えると、伸ちゃんが作った石ちゃんの曲「笑っているよ」をしっとりと歌い上げ、石ちゃんは退場。そこから先は1部とは打って変わってロックンロールでぶっ飛ばす展開。1部で登場したゲストの方々も再び繰り返し登場し、編成をコロコロと変えながら賑やかで贅沢なステージ。

そんな中、ゲストとして登場した宮藤官九郎は「すげぇプレッシャーだな……」とつぶやいたあと「おた、おた、お、おお、おた、おめ、おお、お、お誕生日、おめでとうございます」とお祝いの言葉噛みまくり。緊張しすぎだろ。

後半は梅津和時、片山広明の2人も加わって大盛り上がり。「ベートーベンをぶっとばせ」ではお馴染みの肩車での会場練り歩き。伸ちゃんのライブでは、終盤にファンが持参した蝶の紙吹雪を投げるのが定番なんだけど、この日は中盤から紙吹雪舞いまくり。この頃になると伸ちゃんの足元は紙吹雪だらけで凄いことになってた。

アンコールでは「全員でブルースやるぜー!」とみんなを呼びこむも、何故か宮藤官九郎だけ登場せず。代わりなのかどうか、またしても事前告知のなかったゲストGO!GO!7188のユウが登場。伸ちゃんのギター借りてたから、遊びに来たところ急遽出ることになったって感じだったんじゃなかろうか。だいぶ恐縮してたな。

そんなに大きくないステージの上が、ドラム、キーボード、ハーモニカ、コーラス、サックス2本、ベース2本、ギター6本という密集状態になったところでアンコールスタート。

実のところ、この日はほんとに楽しくて舞い上がってしまい、曲順なんか殆ど覚えてない。ただ「何にもなかった日」をみんなで歌い、何故か姿を消していた宮藤さんも登場して「たたえる歌」をみんなで歌った。そう、みんなで歌った。告知のゲスト紹介には最後に「and more…」と書いてあったけど、あれはきっと会場にいたみんなのことなんだと思った。

2回目のアンコールでは、伸ちゃんがひとりで登場。しゃべり始めたところで突然スティーヴィー・ワンダーの「Happy Birthday」が流れだし、驚く伸ちゃんのもとにギターの形をしたバースデーケーキが運ばれてきた。

ロウソクの火を勢い良く消したところで、会場のあちこちでクラッカーがはじけた。事前に配られてたのかな。俺も欲しかった……。

「4年前に『つづく』ってアルバムを出したときは、まだまだ続くって気持ちだったんだんだけど、今はこれから始まるって気持ちです。まだまだやるよー!」と力強く叫んだあと「あたりまえだけどね」と笑顔で付け加えると、最後はひとりで「Forever Young」を歌った。この日を締めくくるに最もふさわしい歌。

最初から最後まで、伸ちゃんらしい暖かいステージ。伸ちゃんが「今日が終わるのがもったいない。誕生日3日くらいないかな……」なんて言ってたけど、ホントそんな気持ちになるくらい最高な夜でした。

年をとったらどうなっていくの
今感じることも感じなくなるの
でも僕はやるよ まだまだやれるよ
無理だと思うこともやってみよう
知ったかぶりの老いぼれにはなるまい
Oh Forever Young