LOUDPARK 10

ラウドパークは去年来てみたら楽しかったんで、今年もすぐさま2日通し券を買ったはいいものの、あとから両日とも別に行きたいライブの開催が決定。迷いに迷た亜挙げ句、1日目は後半抜けて、1.5日参加することにした。

折角なんでフル参加したかったなという心残りは多少あるものの、まぁ楽しかったんで良かった良かったと。

1日目

2010年10月16日(土)

今年は過去のラウドパーク出演者のうち4名が亡くなっている。Ronnie James Dio、Steve Lee(GOTTHARD)、The Rev(A7X)、Paul Gray(Slipknot)。入口付近には R.I.P. と書かれた4人のポスターが並んでいた。

個人的にはスティーヴ・リーが1番ショックだったな。GOTTHARDって去年のラウドパークで初めて知ったんだけど、オレ好みでスゲーかっこ良くて、是非また来て欲しいと思ってたんだよね。それが突然の事故死。しかも巻き込まれる形での不運としか言いようのない事故。スティーヴへのメッセージも受け付けてるブースのあったけど、彼の出身国であるスイスの国旗にはメッセージがいっぱい書かれてた。

幕開け

去年は幕張メッセで、ステージはメインが2つにサブが1つという3ステージ制だったんだけど、今回はさいたまスーパーアリーナに戻って、ステージもメイン2つで交互にやるスタイルに戻しての開催。

規模縮小なのか3ステージ制が不評だったのか知らんけど、この方が全部見れるしテンポいいし良かったな。

まずは向かって右側の BIG ROCK ステージにHOLY GRAILが登場。初めて聴いたけどなかなか良かった。スタンド席からのんびり見てたんだけど、1発目からぐるぐる回ってて見てても楽しい。

終了後は、ほとんど間を置くことなく再び暗転して、隣のUltimateステージにENGELが登場。これ結構好きだったな。アリーナに降りてってサークル参加しようと思ったんだけど、椅子が居心地よ過ぎて結局まったり。

続いては台湾のバンドCHTHONIC。台湾って珍しいなぁなんて思ってたけど、想像以上にかっこ良かった。ボーカルのビジュアルが馬っぽくていまいちだったけど。

そのあとはAMON AMARTHEDGUYを見たあと、DIR EN GREYを少しだけ見てから別のライブに行くために離脱。RATTやらSTONE SOURやらKORNやらを見ることなく1日目はあっさりと終了。

前半だけだし、初めて聴くバンドばかりだったけど結構楽しめたな。

2日目

2010年10月17日(日)

早めに会場に着くと、まだガラガラの物販を物色。ラウドパークは来場者が軒並み黒いTシャツなんだけど、物販も黒ばっかなんだから仕方ない。そしてドクロの多いこと。この分かりやすさがラウドパークの魅力だと思う。

とはいえ大体のデザインが俺好みではないので見るだけにしようと思ったけど、個人的に目当てのバンドだったHALESTORMのTシャツがなかなかよかったので購入。色はこのなかにあって珍しく白だった。

今日はUltimateステージからのスタートで、1発目は3INCHES OF BLOOD。この日もまずはスタンド席に陣取ってのんびり観賞してたんだけど、アリーナの連中は朝っぱらから元気いっぱい回ってた。

左右に大きいサークルピットが出来てたんだけど、最後にはそれが1つに繋がって巨大サークルピットに。自分が過去に見た中で最大だなと驚いてたんだけど、この日はこれがまだ序の口だった。

ハードハードコア

1組目終了後は昨日よりもさらに早くすぐさま暗転して、まだステージ前に人も集まりきってない状態でTRASH TALKが登場。日本語で「ゴミ話」と大きく書かれたアホなTシャツを売ってたTRASH TALK。ボーカルは登場するなりフロアに降りて客のもとへ行ったんだけど、そのあと全然ステージに戻らない。

1曲終わっても戻らない。2曲終わっても戻らない。もはや戻る気配がない。挙げ句の果てには自分で床に頭ぶつけて額から流血。客もそのテンションに負けないくらい激しくモッシュ。

結局ボーカルは9割フロアにいてダイブもしてたな。最後までフロントエリアの人数が少なめだったんだけど、あれは多分近寄りがたかったんじゃないかと。スタンド席から見てたら面白かったけど、近寄りたくはなかったもんなぁ。

最後はフロアまでそこそこ距離があるにもかかわらず、ギタリストがギターを投げてプレゼント。終わったあと、ギターが飛んできたから危なくて逃げたって話してる人と、ネックの折れたギターを抱えた人を見た。きっとみんなが逃げて1回落としたのを拾ったんだな。

しかし凄いもん見せてもらったわ。あー、面白かった。

キュート&ビューチフル

次はRECKLESS LOVE。ボーカルがモトリークルーのTシャツを着てる、見た目も曲も分かりやすいヘアメタル。スゲー良かったったって程ではないけど、ああいう感じは嫌いじゃないな。

そして続いては、個人的に目当てだったHALESTORM。ギター側の4列目くらいに陣取ってたんだけど、開演前にギタリストのジョーが舞台袖から少しだけ姿見せて、こっちに向かってピック投げて遊び始めた。

こっちにくれとアピールする客を見て「OK じゃあそっちね」って感じで、何枚も投げてくれたおかげで1枚ゲットできました。最終的に開演前だけで20枚くらい投げてたんじゃないかな。

フロアが暗転すると、アカペラで「It’s Not You」の冒頭部分をゆっくりと歌い上げながらボーカルのリジーが登場。ロングだった髪をショートにしてキュート&ビューチフル。しかも歌うまくてかっこいいし、女性から見てもカッコいいと思える女性なんじゃないかな。完全に惚れました。

もともと好きで期待してたってのもあるけど、それを差し引いても良いステージだったと思う。いや期待以上に素晴らしかったというべきか。

ドラムソロでは1m以上はあるであろう長くて太い巨大スティックで見事に演奏してみたり、メンバー全員でドラム叩いてみたり、短い中にも変化があって楽しませてくれた。なによりマイク1本で客を魅了できるリジーのボーカルが安定してて素晴らしかったな。

終了後はリストバンド投げたりして長めにファンサービス。まぁそれは取れなかったけど、引っ込んだあとも止まない拍手に、もう1度リジーが出てきて笑顔で挨拶してくれたし、もう大満足。HALESTORM 最高。

バトルメタル!

HALESTORM が終わると、既に大入りの隣のステージでは「バトル!メタル!」のコールがスタート。異様なほど盛り上がる会場に登場したのはTURISAS

初めて見たけど、顔真っ赤に塗ってマッドマックス2みたいな服装というビジュアルにまず笑った。バイキングメタルと言うらしい。この思い切りの良さが素晴らしい。バンドはバイオリンにアコーディオンまで入るという変わった編成で、バイキングというだけあって曲は北欧の民族的要素も取り入れてて面白かったな。でも何より凄かったのは客のノリ。

腹が減ってたので一旦外に出て飯食ってたんだけど、戻ってみるとフロントエリアの左側が左右まっぷたつに割れて完全にウォール・オブ・デスの体制が整っている。ボーカルの人がチームどうのこうのって説明してたから、そう仕向けたのかと思ったけど、よく聞くと会場を左右のチームに別けてコール&レスポンス合戦やるつもりらしい。これ絶対客が勘違いしてるよね。

会場が左右に分かれたうえ、左側がさらに2つに割れているというややこしい状況なため、若干グダグダになったコール&レスポンス合戦が終わると、そのままウォール・オブ・デスから、フロントエリアの左側ほぼすべてを巻き込む巨大モッシュへ。

これが上から見てて圧巻だったなぁ。最後は肩組んで回ってたり、終わったあと互いの健闘を称えるように抱き合ってる人達を見て感動してしまったよ。

終了後も鳴り止まないバトルメタルコール。今回のベストアクトは間違いなく、この客だな。

大詰め

腹も満たしたところで眠気に襲われたので、続くALEXISONFIREKUNIは後ろで寝て過ごす。

そろそろ動き出そうかなと思ったところで始まったSPIRITUAL BEGGARSがかっこ良くて、すぐさまフロントエリアまで移動。後から知ったんだけど、カーカスのメンバーだったマイケル・アモットが作ったバンドとのこと。カーカスといえば前回のラウドパークで好きになった FIREBIRD のビル・ステアーがいたバンドではないですか。カーカス、やるなぁ……。

ちなみにマイケル・アモットはアークエネミーのメンバーでもあって、いろんなバンドで出てるからラウドパーク皆勤賞らしい。スゲェ。

続くANGRAは、隣のステージ前から観賞。ブラジルのバンドらしいけど、曲調はジャーマンメタルかな。ボーカルが、つたないながらも日本語でMCしてるのがかわいらしかった。「みんな楽しんでる〜?」の語尾のあげ方がアホっぽくて面白かったなぁ。

あと足下に扇風機があってサラサラヘアーがずっと風になびいてた。他のバンドでもこれやってる人が居たけど、あれ演出? 暑いから? ずっとなびいてるの、ちょっとアホっぽくて面白いね。

続いてのMOTÖRHEADで、今回初のモッシュ参加。最初はレミー側でモッシュしてたんだけど、逆サイド見たらサークルピットで回ってて、そっちの方が楽しそうだったんで移動。体力ほぼ使い切った。

しかしカッコ良かったな〜。レミー64歳。凄すぎる。あとドラムが凄かったな。ドラムソロも今回いくつか見た中で1番かっこ良かった。頭からケツまで余すとこなくかっこ良くて大満足でした。

ラウドパークもいよいよ大詰め。アルティメットステージのトリはAVENGED SEVENFOLD。そんな好きじゃないんだけど、今回はドラムの The REV が亡くなったことにより、サポートにマイク・ポートノイが入ってるということで楽しみではあった。

まぁメンバーが亡くなったことによる結果なので、それを喜んでいいのかどうか微妙なところだけど、サマソニでドリームシアター見れなかったからとりあえず嬉しかったな。

想像してたよりパワーを感じるステージで会場はかなりの盛り上がり具合。途中でファンが作った「foREVer」と書かれた旗をボーカルが受け取り感謝する場面があったりもした。

この時出来たサークルピットが今回最大だったかな。かなりでかくて壮観だった。最後にあと少しで左右のサークルが繋がるところだったんだけど、あれ繋がってたら凄まじかっただろうなぁ。

御大降臨

遂に大トリOZZY OSBOURNE登場。あのバンド良かったなぁとか、あれも凄かったなぁとか思ってたけど、オジー別格でした。最高のエンターテイメント。面白かった〜。

まずは、まだ暗転してないのに突然オジーの声が会場に響き、サッカーの応援で有名なあの「オーレーオレオレオレー」のリズムで、肩ならしとばかりにコール&レスポンス。

程なくして会場が暗転すると、一人とぼとぼとオジーが登場。スタンド席の上の方に座ってのんびり見ようと思ったけど、一気に1番上の席まで総立ち。

オジー・オズボーン62歳。ボーカルはそれなりに声出てたけど動きはそれ以上に老けてて、特に歩く姿は普通のおじいちゃんみたい。でも、それも含めてオジーなのだ。ちょっと丸くなった背中でとぼとぼ歩くなんて、メタルとはかけ離れてる気もするけど、それすらも有りにしてしまうオジー・オズボーンという存在。素晴らしい。

1曲終わったところで早くもバケツに頭を突っ込み水浸しになると、その後も水被るわ客にぶっかけるわ。その姿はただのいたずらっ子だ。

他にもやたら手拍子を要求したり、「I can’t hear you!」と何度も煽ったり、さっきのどっしり構えた64歳のレミーに比べて、おそろしく落ち着きのない62歳。いちいち面白い。

メンバー紹介では、なぜかギターのガスGの時だけ、ガスGコールで会場を煽り、あまりにしつこくやるもんだからガスG本人はかなり照れてた。

そのガスGのソロから始まったオジー抜きのインストコーナーは、結構長いことやってたな。まぁオジーの休憩タイムなんだろうけど、この長さに年齢を感じた。ドラムソロなんか終わりそうで全然終わらなかったから、さすがに後半もういいだろと思ったよ。

セットリストは、サバスの曲も含め出し惜しみ無しの有名曲連発で、これは嫌が上にも盛り上がる。会場の一体感が凄かったな。

「Crazy Train」で本編を終えると、「聞こえないぞ」というポーズで会場を煽りながら退場し、あまり間を置くことなく再登場してアンコール突入。「Mama, I’m Coming Home」をみんなで合唱した後は「Paranoid」でフィニッシュ。まさに大トリといえる圧巻のステージでした。

基本的に初めて聴くバンドばっかだったんだけど、ラウドパークはそれなりに楽しめるのがいいな。個人的にはフジロックやサマソニよりも誰かを連れてきたくなるフェスだ。ま、なかなか誘いに乗ってはくれないけど。

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