三宅伸治デビュー20周年LIVE「BACKしよう」

2007年9月21日(土) SHIBUYA-AX

開場時間30分程前に到着。この日のライブは全席指定なので、会場前の人影はまだ僅かだったけど、それでも今日の客の平均年齢が高い事は感じ取れた。

予定より多少遅れて開場。会場入りすると、まずは物販チェック。ニューアルバムの「つづく」を購入すると先着で三宅伸治のサインをプレゼントしているんだと。アルバムもう持ってるっつーの。こういうプレゼントとかありそうだからCDはライブ会場で買おうかなーと思いつつも、すでに買ったっつーの。さすがに2枚は買わねえっつーの。

とりあえずTシャツを購入すると場内へ。席はN列36番。ステージに向かってフロアの右後方。ステージから近くはないけど、フロアが一段上がった後の3列目なので結構見やすい位置。

スタート

開演時間が近づくとスタッフがぞろぞろステージに現れ、三宅伸治が大きくプリントされた幕2枚をステージの後ろに吊るし始めた。ひとつはニューアルバムのジャケットにもなっている写真で、ギターを前において足を広げているもの。もうひとつは、その元になったと思われる20年前の写真で、ギターを前において更に大きく足を広げている写真。それが上げられると、待ちきれない客が「三宅早く出てこい!」と脅迫まがいの声を上げる。

その声に押されてかどうか、程なくしてフロアの照明が落ち、メジャーデビュー曲「Backしよう」が流れる中、三宅伸治が1人でふらりとステージに登場。この日は疲れてて、ちょっと眠かったんだけど、この時点で眠気も疲労感も吹っ飛んでいた。

伸ちゃん曰く、今夜は本人含めて出演者は41人だって。いろんな人が出る事は当然知ってたけど、改めて人数聞かされると笑ってしまう。41人て。その気になりゃ2日間のフェスとか出来るじゃん。

これだけいるので1人の持ち時間が少ないのはご容赦くださいってなことで、早速1組目のゲストBLACK BOTTOM BLAS BANDを紹介されると、フロア左後方の入口からお祭りバンドが賑やかに登場。会場を練り歩きながらステージに上がると、アルバム「つづく」で一緒にやっている「月がかっこいい」を演奏。

BBBBが退場した後は三宅伸治バンドをバックに向かえ、高木克とTHEイナズマ戦隊の山田武郎を加えて「ギターマン」を演奏。ここで山田は退場。代わりにアナム&マキが登場して「風の行き先」を演奏。

続いては友部正人が登場して、「雨の降る日には」と「一本道」を一緒に歌う。この人の歌声、独特で好き。佇まいというか、歌ってるとき以外の雰囲気も好きですね。途中おもいっきり歌詞間違えてたときも「あ、間違えちゃった」って照れくさそうにしながらも、しれ~っと歌い直してたのがステキ。

続いては、伸ちゃんの「アイドルバンドではありません」という紹介で中ノ森BAND登場。彼女らのシングルを伸ちゃんがプロデュースをしてるということでの参加だけど、はっきり言ってものすごいアウェーだったな。その空気を感じてか、本人たちも異常なまでの緊張でどうすればいいか分からないといった様子。それに苛ついたのか、さっきからデカイ声だしてる客が「しっかりしろー!」と一喝。元気づけるための言葉だったのかもしれないが、かなりキツい言葉だった。伸ちゃんが「まぁそう言うなよ」とフォローしつつも、いわれた本人は完全に萎縮してる様子。

演奏するのは、当然伸ちゃんがプロデュースした曲で、ヒロトが作詞作曲してる「イソフラボー」。いざ演奏が始まったら吹っ切れたか、振りつきのコール&レスポンスで客を煽る。最後までアウェー感は拭いきれない感じはあったけど、かなり頑張ってたと思う。

そそくさと中ノ森バンドが退場した後は、平成のゴッドねえちゃんこと大西ユカリがファンキーなアフロで登場。まずはステージ後ろにある伸ちゃんの昔の写真を見て、脚開き過ぎやで、ズボン破けるで、いい年してこんなパツンパツンのズボンはいて何してんのとまくしたて、会場の空気を一気に盛り返す。流石だ。

「HAPPY DAYS」を歌った後、木村充揮登場。出てくるなり会場から上がる「アホー!」の声に「アホしか言われへんのかアホ」と返す。いつものコール&レスポンスだ。

ふたりで「それから」を歌った後、大西ユカリは退場して、残った木村さんと伸ちゃんで「びんぼうワルツ」を歌う。木村さんの素晴らしい歌声を堪能した後、今日は2部制ということで、ここで第1部終了。

第2部

10分ほどの休憩を挟んで2部スタート。

まずはMOJO CLUBのメンバーで「ブギ・ナイト」。いきなり盛り上がった後は、竹中直人と藤原ヒロシによる古井戸のコピーバンド、高井戸が登場。伸ちゃんは引っ込んで、二人きりで「ポスターカラー」と「LOVE SONG」の2曲をしっとりと歌い上げる。

2人が退場した後は伸ちゃんが1人で登場。「君が降りてきた夏」を弾き語りで聴かせるた後は、バンドメンバーと石田長生が登場。「IKO IKO」をやった後、Leyonaも加わり「So-So」を演奏して、二人は退場。続いてはGO!GO!7188が登場し、オリジナルとはガラッと印象を変えたアレンジの「淋しい人」を演奏。

7188が退場した後は、伸ちゃんが少し襟を正したような物腰になり、この人との出会いがすべての始まりだった仲井戸麗市を呼び込み「WALKIN’ BY MYSELF」を演奏。

続いて「一日」をしっとりと聴かせた後は、バックにNICE MIDDLE with New Blue Day Hornsを迎えて「Forever Young」を演奏。続く「シュー」では、間奏の所で伸ちゃんが執事に肩車されて会場内を1周し、大いに沸かせて2部の幕を閉じた。

アンコール

アンコールは頭からNICE MIDDLEとCHABOさんも登場。まずは「Free Time」を演奏。続いて伸ちゃんが弾きだしたフレーズは、聴き覚えがあるフレーズ。あれ? と思ってるところにホーンセクションが加わり、すぐさまタイトルが頭に浮かんだ。「JUMP」だ。

もしやという期待が高ぶる。そし皆の想いに応えるようにCHABOさんが口を開く。「それじゃ、俺と三宅の古い友達を紹介させてくれ」

もはや期待は確信に代わり会場が沸く。そして遂に忌野清志郎登場!

喉頭癌であることが発覚して以来療養中だったゴッドが帰ってきた。最近では他人の舞台にゲストとして姿を表すこともあったようだけど、今回はちょっと訳が違う。何が違うって隣にCHABOさんがいてバックはNICE MIDDLEだ。清志郎は以前と同じようにマントを羽織り、以前と同じように舞台を闊歩し、以前と同じ歌声で歌っている。完全復活。最高としか言いようが無いじゃないか。

気がつくとステージの前には客が押し寄せている。途中、会場にでかいバルーンが2個投げ込まれたけど、これはハッキリ言って邪魔。何回もステージに飛んでいって、マイク倒してゴツッ!って音がしてた。ああいうのは何万人って規模の会場でやってくれ。

今回は三宅伸治20周年のライブであって、主役は三宅伸治な訳だけど、多くの人が清志郎の登場を期待していたはず。それを見透かしたように、JUMPを歌い終えた清志郎が「今日は僕のコンサートに来てくれてありがとう」と会場を掌握。ちゃっかり「三宅も来てくれてありがとう」と付け加えてから「雨上がりの夜空に」に突入。

もう完全に忌野清志郎コンサート状態になってアンコールは幕を閉じた。

当然これでは収まらない客のアンコール要求に応えて再び伸ちゃん登場。まず始めに「一応言っときますけど、今日は私のコンサートですからね」と釘を刺したけど、再び迎え入れられた清志郎に沸く会場の雰囲気は、もうどっちでもいいという感じだ。当の伸ちゃんもそんな感じで、とても幸せそうな顔をしている。清志郎も、昨日はワクワクしてなかなか寝れなかった、今日は自分のことのように嬉しいと、やはり幸せそうな顔をしてる。

そんな清志郎が、伸ちゃんの為に「約束」を歌う。この感動的場面に、会場内には涙を流している人も何人かいるようだった。

そのあとは今日の出演者全員がステージに登場して「何にもなかった日」と「たたえる歌」を、みんなで合唱。この幸せな1日は幕を閉じた。

エンディングのBGM「キング・タイガー」が流れる中、なんだか夢見心地のふわふわした気分でAXを後にした私の顔は、きっとこの日の出演者を同じように幸せな顔をしていたと思う。

  • 第一部
    • Opening BGM:BACKしよう [MOJO CLUB]
    • M01. 月がかっこいい [with BLACK BOTTOM BRASS BAND]
    • M02. ギター・マン [with 山田武郎(THEイナズマ戦隊)、高木克]
    • M03. 風の行き先 [with アナム&マキ、高木克]
    • M04. 雨の降る日には [with 友部正人]
    • M05. 一本道 [with 友部正人]
    • M06. イソブラボー [with 中ノ森BAND]
    • M07. HAPPY DAYS [with 大西ユカリ]
    • M08. それから [with 大西ユカリ、木村充揮]
    • M09. びんぼうワルツ [with 木村充揮]
  • 第二部
    • M01. ブギ・ナイト [MOJO CLUB]
    • M02. ポスターカラー [高井戸(竹中直人、藤原ヒロシ)]
    • M03. LOVE SONG [竹中直人、藤原ヒロシ]
    • M04. 君が降りてきた夏
    • M05. IKO IKO [with 石田長生]
    • M06. So-So [with Leyona、石田長生]
    • M07. 淋しい人 [with GO!GO!7188]
    • M08. WALKIN’ BY MYSELF [with 仲井戸麗市]
    • M09. 一日 [with 仲井戸麗市]
    • M10. Forever Young [with NICE MIDDLE with New Blue Day Horns]
    • M11. シュー [with NICE MIDDLE with New Blue Day Horns]
  • アンコール1
    • EN1. FREE TIME [with 仲井戸麗市、NICE MIDDLE with New Blue Day Horns]
    • EN2. JUMP [with 忌野清志郎、仲井戸麗市、NICE MIDDLE with New Blue Day Horns]
    • EN3. 雨あがりの夜空に [with 忌野清志郎、仲井戸麗市、NICE MIDDLE with New Blue Day Horns]
  • アンコール2
    • EN4. 約束 [with 忌野清志郎]
    • EN5. 何にもなかった日 [全員]
    • EN6. たたえる歌 [全員]
    • Ending BGM:キング・タイガー

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