ミドリのライブは初めてでしたけど、いろんな意味で凄かったです。
2009年6月6日（土）日比谷野外音楽堂
開演1時間前に開場。ステージでは、DJムメこと、メロン記念日の村田めぐみがプレイ中。ターンテーブルが置かれたステージ左側の前には、明らかにミドリを見に来たとは思えないアキバ臭のする集団が異様な盛り上がりを見せている。自分の席がその近くっぽかったんだけど、怖くて近づきにくかったです。
ハロプロ系と思われる曲やパフュームとかだと盛り上がるのに、メタルとかヘビーなのが流れ出すと妙に大人しくなるのが面白かったです。メタリカのMaster Of Puppetsなんか、ロックフェスだったら確実に盛り上がるのに、これは何ですか？ みたいな感じになってたもんな。
たっぷり50分程回して終了すると、彼女が退場した途端に、盛り上がってた集団もさっさと退場。彼女以外は一切興味がないらしい。やっぱ何か怖い。
彼らと入れ替わるようにして、ステージに猫ひろし登場。ミドリ先輩のために前説を務めさせていただきますと、しっかり仕事をこなす。久々に見たけど、なかなか面白かったです。でもまぁ、あの広い会場はちょっとしんどいかな。
猫ひろしが引っ込んだとこで、いよいよ時間となってミドリ登場。「都会のにおい。」から静かに始まったライブは「うわさのあの子」で一気にヒートアップ。後藤まりこはのたうち回り、2曲目にして早くもギターの弦が切れる。
椅子のあるとこでワンマンは初めてなので緊張してますと言ってたけど、そんな雰囲気は感じなかった。後藤さんのパフォーマンスや存在感も凄いけど、バックの演奏が凄いですな。かっこいい。でも、やっぱ椅子があるこういう会場だと乗り切れない感じ。途中で後藤さんが客席に降りてきた時には、今日はうちらも緊張してるけどみんなも緊張してるみたいやなと、イマイチ乗り切れない会場に対して、もどかしさを口にしてた。
前から5,6列くらいの、いわゆるA列の後ろには柵があって仕切られてたんだけど、後藤さんがA列の後ろまでやってくると、席を離れた人が柵の前に群がり出した。曲が終わって一段落しステージに戻ると、自分の席に戻り出す人を見て後藤さんが、戻らんでええよと声をかける。もっと近く来たらええやん、と。その言葉に柵の前には一気に人が集まり出すが、それでも後藤さんは満足せず、もっと前来たらええやんと繰り返し言い続ける。
パンクのライブ見に来たんやろ、怪我せんかったら何やってもいい。その言葉で堰が切れたように、みんなが柵を飛び越えてA列のエリアになだれ込む。もはや指定席意味無し。こんな野音見たこと無い。カオス。
わたくしも当然便乗してA列エリア突入。ステージでは後藤さんが警備の人頑張ってと言っているが、もはや頑張りようも無い。多分終わってから怒られるんだろうな……。
会場は普通のライブハウス状態と化し、一気に盛り上がりは加速。下に椅子があるから、流石にモッシュやクラウドサーフは無かったけど面白かったです。盛り上がりも最高潮に達して、ステージ脇のスピーカーに上った後藤さんは、お馴染みのセーラー服の上とルーズソックスを脱ぎ捨て、ブラとスカートのみになって熱唱。華奢な体。なのにこのパワーは何だ。
そのまま突っ走り、強烈なエネルギーをその場に残してステージ終了。すぐさまアンコールが起こったけど、しばらくして登場した小銭さんと後藤さんは、感謝の気持ちを伝えた後、これで一区切りやからとアンコールは無いことを告げる。あっという間で、ものすごい短く感じたけど、それでも1時間20分ほどやってたようだ。
これで全部終わりかと思ったら、最後に大阪の秘宝館クリトリックリスを残していきますと後藤さんに紹介され、まさかのクロージングでクリトリックリス登場。確実にミドリを欲してる熱い会場に放り込まれ、演奏しなきゃならないこの過酷さ！ 嬉しいんだか悲しいんだか。
パンツ一丁の男2人がギター+打ち込みをバックに、中身の無い話を力一杯語るという、何とも言えないステージ。客はそれなりに盛り上がったかな。有り余ったエネルギーを発散するため、半ば強引に盛り上がった感は、ちょっとありましたけど。しかしあの状況でよくやったなって感じですね。素晴らしい。お客さんも温かかったですよ。
最後は全身汗だくの状態で、客の密集したエリアにまさかのダイブ。柵を飛び越えようとしてコケたりしながら、客席を走り回ったあげく、ハゲコールに見送られてステージ終了。
最初のアキバ系のノリから、指定席崩壊を経て、パンツ一丁のハゲのステージで終了と、まさにカオスなライブでした。ミドリすげぇ。